コラム No.53-48戦略的な地域活性化の取り組み（48）公民連攜による國土強(qiáng)靭化の取り組み【10】DXを推進(jìn)する「都市OS（オペレーティング?システム）」という考え方
公開日：2022/04/28
DX（デジタルトランスフォーメーション）により、地方圏の持続可能な経済発展（sustainability）と生活の豊かさ（well being）を?qū)g現(xiàn)する次世代都市創(chuàng)出への挑戦が、國家レベルで進(jìn)められています。
都市OSという考え方
デジタル技術(shù)を駆使して、都市全體を高機(jī)能?高性能に改革するスマートシティ化への取り組みが、2000年代後半から続けられています。スマートシティ化とは、都市にある様々な産業(yè)分野、公共分野の情報(bào)（データ）をデジタル化し収集?管理することにより、公民の資産や資源、サービスを効率よく運(yùn)用することで、都市や地域の生活に必要不可欠なエネルギーや交通、金融、教育、醫(yī)療?福祉、防災(zāi)、食糧生産供給を最適化し、住民サービスの質(zhì)的向上を図るとともに、産業(yè)全體の生産性を向上させる取り組みです。
例えば、道路上に設(shè)置されたセンサーで交通量を測定?監(jiān)視することで交通渋滯を解消するスマート交通、農(nóng)地にセンサーを設(shè)置し作物の生育を監(jiān)視するとともにドローンやロボットを使って労働力不足を補(bǔ)うスマート農(nóng)業(yè)、地域電力の需給を一元的に管理し電力の安定供給を行うスマートグリッドなども、スマートシティ化の一環(huán)と言えます。
現(xiàn)在、スマートシティ化の取り組みは、國內(nèi)はもとより世界各國で推進(jìn)されており、地域活性化への効果が認(rèn)識(shí)され始めていますが、一方で、産業(yè)分野あるいは地域に個(gè)別特化したシステムであるため、いくつか課題も指摘されています。それは、①他地域へのサービスの再利用や橫展開が難しい、②産業(yè)分野間での橫斷したデータの利活用や新サービスの構(gòu)築が難しい、③機(jī)能拡張によるコストや労力が大きくなり継続的にサービスを進(jìn)化させることが容易ではない、というものです。
これらの課題を解決する手法として、「都市OS（オペレーティング?システム）」という考え方が提唱され、①相互運(yùn)用（つながる）、②データ流通（ながれる）、③拡張容易（つづけられる）を可能とするシステム設(shè)計(jì)?構(gòu)築に向けたガイドライン策定の議論が、國主導(dǎo)で進(jìn)められています。この動(dòng)きは、言わば、個(gè)別獨(dú)自のハードウエアを統(tǒng)一的、汎用的なソフトウエアで稼働させる試みに似ています。
スマートシティ、スーパーシティ、そしてデジタル田園都市の創(chuàng)出
スマートシティ事業(yè)は、自治體あるいは地域単位におけるDX活用による地域課題解決事業(yè)として、約20年前から各地で推進(jìn)されており、現(xiàn)在では優(yōu)良事例（ベストプラクティス）も多く報(bào)告されています。一方、スーパーシティ（まるごと未來都市）構(gòu)想は、2020年前後に出された國の政策で、國家戦略特區(qū)制度を活用した大膽な規(guī)制改革を可能とし、國の様々な関係機(jī)関、自治體、民間企業(yè)など多くのプレイヤーが関わることで、インフラの整備、新たな規(guī)制の設(shè)定?運(yùn)用を加速し、未來社會(huì)の実現(xiàn)を図るという構(gòu)想です。そのために、各プレイヤーが共通に利活用するデータ連攜基盤整備が想定されています。つまり、分野ごと、地域ごとで開発が進(jìn)められている都市OSの共通基盤を整備する施策だと言えます。例えれば、1990年代に、個(gè)別獨(dú)自に稼働していたシステムが、インターネットというプロトコルで相互接続されるというイメージでしょうか。
さらに國は、大都市一極集中の解消と地方創(chuàng)生という國家目標(biāo)を踏まえ、2021年にデジタル田園國家都市構(gòu)想を打ち上げており、デジタル技術(shù)の活用による地域開発?活性化の起爆剤として期待されています。これらの取り組みが順調(diào)に進(jìn)めば、公民連攜による地方都市開発への流れが、一層強(qiáng)化されるのではないでしょうか。
公民連攜による都市OSの活用
都市OSの開発や実証実験は、世界各國で進(jìn)んでいますが、特に注目されているのがF(xiàn)IWARE（ファイウェア）です。FIWAREは、歐州（EU）の官民連攜プロジェクトで開発?実証された都市OSの基盤ソフトウエアで、現(xiàn)在は非営利の民間団體「FIWARE Foundation」で開発が続けられ、オープンソースとして仕様が公開されています。
日本國內(nèi)においても、2011年から市民情報(bào)を集約するポータルサイト「會(huì)津若松＋」の提供などを推進(jìn)している「スマートシティ會(huì)津若松」で、FIWAREが取り入れられています。また、2017年より避難所の開設(shè)狀況や河川の水位などをWebサイト「高松ダッシュボード」でリアルタイムに確認(rèn)可能なプラットフォームを構(gòu)築している香川県高松市のスマートシティ化事業(yè)でも、FIWAREが採用されています。都市OSは、地域間連攜、相互接続性を確保する上で重要な基盤システムであり、都市開発の要となるシステムでもあるため、今後、デファクト化に向けた開発競爭が各國、各企業(yè)間で激化するものと思われます。一方、都市OSで管理?運(yùn)用が想定されるデータは、監(jiān)視カメラなどの各種センサーを使って官民が収集した公共性の高いデータです。例えば。鉄道會(huì)社の乗降データ、通信會(huì)社の攜帯位置情報(bào)、マイナンバーカードの個(gè)人データとの連攜も含まれる可能性があるため、國は2017年にデータのオープンデータ化を國や自治體に義務(wù)付ける「官民データ活用推進(jìn)基本法」を施行し、個(gè)人及び法人の権利利益を保護(hù)しつつ官民が保有するデータの円滑な流通の確保を図ることで、自立的で個(gè)性豊かな地域社會(huì)の形成、新事業(yè)の創(chuàng)出、國際競爭力の強(qiáng)化などを目指しています。
都市OSは、デジタル田園都市の創(chuàng)出には不可欠となる基盤システムであり、公民連攜によるPREの活用?地域開発にとって重要な仕組みです。今後も、各産業(yè)分野、自治體における都市OSの活用動(dòng)向が注目されます。
