
國土交通省が土地?不動産の所有?利用?管理に関する意識調(diào)査を公表。「2025年版土地白書」
公開日:2025/07/31
2025年5月に國土交通省から「令和7年版土地白書」が公表されました。昨今の空き家、低未利用地の増加傾向を受け、今年のアンケート調(diào)査として「所有している土地に関するアンケート調(diào)査」が紹介されています。
日本國內(nèi)では、人口減少?少子高齢化に伴う土地利用ニーズの減少、そして土地の所有意識の低下等により、空き地?空き家問題に加え、所有者による適正な利用?管理が期待できない管理不全土地の問題が顕在化しているようです。
國土交通省では、日常的に利用されていない土地に関する土地所有者の意識を把握するため、「所有している土地に関するアンケート調(diào)査」を?qū)g施し、結(jié)果を公表しました。
日常的に利用されていない土地の管理に関する土地所有者の意識
日常的に利用されていない土地の所有者(當(dāng)該土地所有者の家族及び今後相続で所有する予定の者を含む)に対して、土地の管理狀況を聞いたところ、「管理が行き屆いていない」が41.8%、「管理は行き屆いている」が41.5%、「どちらとも言えない」が16.6%となっています。この結(jié)果だけを見ても、管理が行き屆いていないと考える人が約半數(shù)にのぼることがわかります。以前のデータとの比較はありませんが、管理不行き屆きは増加傾向にあると思われます。
図1:日常的に利用されていない土地の管理狀況
國土交通省「所有している土地に関するアンケート調(diào)査」(令和6年度)より作成
- ※所有している土地に関するアンケート調(diào)査の調(diào)査対象:自宅以外の土地(地目「宅地」又は「雑種地」)の所有者又は當(dāng)該土地所有者と生計を共にする者もしくは今後當(dāng)該土地を相続で所有する予定の者5,000人。
- ※日常的に利用されていない土地:別荘?セカンドハウスの敷地、畑?菜園、林野?山林、資材置き場、駐車場、貸地、物置等として日常的に利用されている土地以外の土地。調(diào)査期間:令和6年12月11日~12月13日
土地を手放す際に負(fù)擔(dān)可能な費用
「日常的に利用されていない土地を今後も保有し続けたいと考えるか」という質(zhì)問に対して「売れる見込みはないが、手放せるものなら手放したい」と回答した人を?qū)澫螭恕ⅰ敢欢à喂芾碣Mを負(fù)擔(dān)する代わりに土地を手放せるとしたら、おおよそ何年分の管理費用までなら負(fù)擔(dān)できるか」を聞いたところ、「1~5年分」が35.7%、「6~10年分」が11.2%、「11~15年分」が2.0%、「16~20年分」が2.4%、「費用が掛かるなら手放したいと思わない」が48.8%となっており、費用を掛けても土地を手放したいと考えている人は半數(shù)を超えているとはいえ、その多くは「1~5年分」と回答。また、費用が掛かるなら手放したいと思わない人も約半數(shù)おり、費用面の問題が、利用されない空き家や空き地を増加させている大きな問題のひとつになっているようです。
図2:日常的に利用されていない土地を手放す際に負(fù)擔(dān)可能な費用(管理費換算)
- (「日常的に利用されていない土地を今後も保有し続けたいと考えるか」という質(zhì)問に対して「売れる見込みはないが、手放せるものなら手放したい」と回答した人を?qū)澫螅?/li>
國土交通省「所有している土地に関するアンケート調(diào)査」(令和6年度)より作成
取得経緯別の管理狀況
土地の取得経緯は、多くが相続で約73.5%、購入が約18.3%と、この二つが大半ですが、土地の取得経緯別に日常的に利用されていない土地の管理狀況を聞いたところ、「相続により取得した」場合には、「管理が行き屆いていない」が45.3%、「管理は行き屆いている」が40.3%、「購入により取得した」場合には、「管理が行き屆いていない」が32.0%、「管理は行き屆いている」が54.5%となっています。
やはり、「購入により取得した」場合よりも「相続により取得した」場合の方が、「管理が行き屆いていない」割合が大きくなっていますが、購入したにもかかわらず、管理が行き屆いていないと答えた人が3割以上いるというのは、オーナーの高齢化による相続人の不在、建物の老朽化等が原因であると思われます。
図3:日常的に利用されていない土地の管理狀況(取得経緯別)
國土交通省「所有している土地に関するアンケート調(diào)査」(令和6年度)より作成
日常的に利用されていない土地の利活用に関する土地所有者の意識
なぜ所有土地を利用していないのかという質(zhì)問に対しては、「何らかに活用したいと考えているが、何に活用してよいかわからないため」が19.1%、「何らかの活用を考えているが、十分な時間がないため」が8.9%、「何らかの活用を考えているが、やり方が分からないため」が7.4%となっており、約半數(shù)は、できることなら「活用したい」という考えを持っているようです。
さらに、土地の利活用を考える際に必要な措置(複數(shù)回答)を聞いたところ、「あなたの土地を利活用したいという意向を持つ方に関する情報提供、紹介」が43.4%、「行政や専門家からの土地活用に関する情報提供、アドバイス」が41.3%となっており、土地の利活用のための情報不足が大きな要因となっているようです。
図4:日常的に利用されていない土地を利用していない理由
國土交通省「所有している土地に関するアンケート調(diào)査」(令和6年度)より作成
図5:日常的に利用されていない土地の利活用に當(dāng)たって必要な措置
國土交通省「所有している土地に関するアンケート調(diào)査」(令和6年度)より作成
管理できていない土地に関しては、國や自治體もさまざまな制度や機(jī)関を通じて、情報提供や支援制度を行っており、令和5年に新設(shè)創(chuàng)設(shè)された、相続土地國庫帰屬制度の利用件數(shù)も急激に増加しているようです。
とはいえ、このアンケート結(jié)果にも見られるように、土地の所有者までは土地の利活用についての情報が十分に屆いていないと感じる人も存在しており、より一層の情報提供の仕組みが必要のようです。