コラム No.53-24PREコラム
戦略的な地域活性化の取り組み(24)國家戦略としての農(nóng)業(yè)改革(3)
公開日:2020/04/30
國土の70%以上を占める中山間地域における少子高齢化と人口減少は、地域住民の生活環(huán)境を維持する上で、大きな社會問題となっています。その中で、擔(dān)い手不足により衰退傾向となっている主産業(yè)である農(nóng)業(yè)を再生することは、住民の生活基盤を維持し地域の自然環(huán)境を保全する意味で、地域社會にとって重要な課題です。
この課題を「スマート農(nóng)業(yè)」により解決するとともに、生産性を上げ農(nóng)作物の生産コストを引き下げることで、農(nóng)業(yè)が魅力ある産業(yè)として若手人材にとっても認(rèn)知される持続可能な新たな農(nóng)業(yè)を創(chuàng)造する取組が、全國で進(jìn)められています。
養(yǎng)父市 ~持続的営農(nóng)を目指した山間部水田作地域におけるスマート農(nóng)業(yè)の実証~
養(yǎng)父市(やぶし)は、兵庫県の北部、但馬地域の中心に位置し、中山間地農(nóng)業(yè)の改革拠點として國家戦略特區(qū)に指定されています。
養(yǎng)父市の総人口は2020年3月末日現(xiàn)在約2萬3千人で、四方を山に囲まれ急斜面に棚田が連なる典型的な中山間地の田園地帯ですが、高齢化と過疎化が進(jìn)んでおり、農(nóng)業(yè)の擔(dān)い手不足は大きな課題となっています。
その養(yǎng)父市の中でも、特に高齢化と過疎化が急速に進(jìn)む能座地區(qū)を中心に、スマート農(nóng)業(yè)を推進(jìn)しているのが、山陽アムナック(株)と地域住民の共同出資で2015年に設(shè)立した農(nóng)業(yè)生産法人(株)アムナックです。能座地區(qū)は、夏場の晝夜寒暖差が大きく、四方の山々から流れ込む清水が豊富であるため稲作に適した地域ですが、山間部特有の高低差が大きく面積が小さい水田が多く、高齢化などで擔(dān)い手が不足することで、耕作放棄地が年々増加していました。同社は、そのような水田を束ねて、ロボット農(nóng)機(jī)やIT技術(shù)を活用し、生産コストの低減と収穫量の増加を目指して、酒米や、コシヒカリより甘味や粘りが強(qiáng)く食味が良いとされるうるち米品種「ゆうだい21」を中心に栽培しています。
スマート農(nóng)業(yè)実証プロジェクトの概要
(株)アムナックは、2019年から養(yǎng)父市、京都大學(xué)、大手農(nóng)機(jī)メーカー、情報処理事業(yè)者、大手IT企業(yè)などと共同事業(yè)體を組織し、スマート農(nóng)業(yè)実証プロジェクトを推進(jìn)し、農(nóng)作業(yè)の自動化や農(nóng)作業(yè)情報の収集?管理を進(jìn)めています。このプロジェクトでは、農(nóng)作業(yè)の省力化とノウハウの蓄積を行い、中山間地において、少人數(shù)の未経験者でも良質(zhì)な作物の収穫が可能であることを?qū)g証するために、以下のようなことに取り組んでいます。
- ●大手農(nóng)機(jī)メーカーが開発した無人運(yùn)転のロボットトラクターを使い、準(zhǔn)天頂衛(wèi)星による高精度の位置情報を生かし、誤差數(shù)センチという精度で設(shè)定したルートをたどって田圃を耕していくことができます。
- ●ICT 田植機(jī)を?qū)毪工毪长趣恰⑦h(yuǎn)隔操作で自動的に直進(jìn)させながら田植えが可能となります。
- ●ドローンを使って、農(nóng)薬や肥料の散布を遠(yuǎn)隔から行えます。
- ●大手IT企業(yè)が開発した無線遠(yuǎn)隔草刈機(jī)を使って、急斜面での草刈りを短時間で行うことができます。
- ●大手農(nóng)機(jī)メーカーの食味収量コンバインを?qū)毪贰⒇驻耆·辘筏胜槊驻螀Я郡绕焚|(zhì)をセンサーで読み取り、それらの情報を蓄積することで、翌年の農(nóng)作業(yè)に活用できます。
- ●その他、人力が必要な運(yùn)搬?積み込み作業(yè)時には、アシストスーツなどを活用して、重労働を軽減化しています。
- ●農(nóng)作業(yè)で収集したデータは、クラウド上に蓄積し、経営栽培情報として管理することで、未経験者でも効率のよい農(nóng)作業(yè)を行うことができるようになります。
これらの取組により、農(nóng)業(yè)経験のなかった社員2名で、約100筆、約11haの棚田を耕作管理することが可能となり、作物の品質(zhì)や収量も向上しているとのことです。
また(株)アムナックは、収穫した酒米(山田錦、五百萬石)を酒造メーカーに出荷するとともに、自らも日本酒(「但馬ほまれ」「能座ほまれ」)の製造?販売を開始しており、海外への輸出も計畫しています。今後も、農(nóng)作業(yè)の効率的を進(jìn)めて作物の品質(zhì)と収穫量の向上に取り組むとともに、6次産業(yè)化で事業(yè)を拡大することで雇用機(jī)會を確保し、定住?移住者を増やすことで、養(yǎng)父市の経済発展に貢獻(xiàn)したいとしています。
養(yǎng)父市の取組が、全國の中山間地域における農(nóng)業(yè)に希望を與える
全國の中山間地域には、養(yǎng)父市のような農(nóng)地環(huán)境が多く存在しており、少子高齢化による擔(dān)い手不足によって、離農(nóng)者、耕作放棄地が増加しています。この狀況を放置すれば、地域生活圏の維持が困難となるばかりか、日本の原風(fēng)景ともいえる中山間地域の自然環(huán)境の破壊に繋がっていくでしょう。一般的に、農(nóng)業(yè)の効率化?省力化には、農(nóng)地を集約して大規(guī)模にした方が有利であると言われますが、そのような環(huán)境を造ることができない中山間地において、この養(yǎng)父市の取組が有効となれば、國土の70%を占める中山間地の再生と地域経済の発展に大いに貢獻(xiàn)できるものと思います。
































































































