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コラム No.53-27

PREコラム

戦略的な地域活性化の取り組み(27)都市における新しい用途地域「田園住居地域」の可能性

公開日:2020/07/30

都市部においても、獨(dú)自の創(chuàng)意工夫による農(nóng)業(yè)を展開し、代々続く農(nóng)地を守っている事例は少なくありません。一方で、営農(nóng)者の高齢化、擔(dān)い手不足によって営農(nóng)を斷念する農(nóng)家も多數(shù)あります。その要因の一つとして、都市農(nóng)業(yè)に課せられたさまざまな規(guī)制によって、経営の多様性が失われている現(xiàn)実もあると考えられます。 そこで今回は、近年の都市農(nóng)業(yè)に対する規(guī)制の緩和、特に新設(shè)された「田園住居地域」に著目して、今後の都市農(nóng)地保全の可能性について考えてみます。

「田園住居地域」創(chuàng)設(shè)への期待

2016年の都市農(nóng)業(yè)振興基本計畫の閣議決定、2017年の都市緑地法等の一部改正を受けて、2018年には都市計畫法?建築基準(zhǔn)法の一部が改正されました。そこで、新しい用途地域として、住宅と農(nóng)地が混在し、両者が調(diào)和して良好な居住環(huán)境と営農(nóng)環(huán)境を形成している地域を、あるべき市街地像として都市計畫に位置付け、開発?建築規(guī)制を通じてその実現(xiàn)を図ることを目的に、「田園住居地域」が創(chuàng)設(shè)されました。「田園住居地域」の用途規(guī)制は、これまでの「低層住居専用地域」と同様ですが、農(nóng)地を含む地域が指定されることを想定して、農(nóng)業(yè)用施設(shè)の建築規(guī)制が緩和され、以下のような施設(shè)の設(shè)置が可能となりました。

  • ①500m2以內(nèi)の農(nóng)業(yè)の利便増進(jìn)に必要なもの:農(nóng)産物直売所、農(nóng)家レストラン、自 家販売用の加工所 等
  • ②農(nóng)産物の生産、集荷、処理又は貯蔵に供するもの:溫室、集出荷施設(shè)、米麥乾燥施設(shè)、貯蔵施設(shè) 等
  • ③農(nóng)産物の生産資材の貯蔵に供するもの:農(nóng)機(jī)具収納施設(shè) 等

現(xiàn)狀では、指定を受けた地域事例が少ないため実態(tài)はこれからですが、「田園住居地域」は生産緑地周辺に低層住居専用地域が広がる都市周辺部の區(qū)域となることが想定されます。そうした地域は、商業(yè)施設(shè)や娯楽施設(shè)の建築?営業(yè)が規(guī)制されており、閑靜ではありますが、買い物や食事といった生活の利便性は良いとはいえません。そこに自営であるかに関わらず農(nóng)家レストランや販売所が設(shè)置され、地域住民の支持を得られれば、地域全體の付加価値が向上するような土地活用方法が生まれるのではないでしょうか。

法改正以前における都市農(nóng)業(yè)の多角化事例

東京都練馬區(qū)の第一種低層住居専用地域に、300年以上続く140aの生産緑地があります。約1.2km四方ですから、都心としては大きな農(nóng)園です。この農(nóng)園では、季節(jié)の野菜や果実を栽培し、主に都內(nèi)のスーパーやコンビニ、直売所、飲食店に直販しています。農(nóng)業(yè)に従事しているのは営農(nóng)者夫妻ですが、周辺住民や近隣の學(xué)校と連攜して農(nóng)業(yè)體験事業(yè)に取り組むことで、農(nóng)作業(yè)の負(fù)擔(dān)軽減につながっているといいます。また、農(nóng)地內(nèi)には不定期に営業(yè)する仮設(shè)の直販所を設(shè)置していますが、常設(shè)の販売所や農(nóng)家レストランは生産緑地內(nèi)にも第一種低層住居専用地域にも設(shè)置できないため、隣接する第一種中高層住居専用地域に不動産を取得し、店舗を開設(shè)したい事業(yè)者を誘致し賃貸することで、農(nóng)作物の販売先を確保しつつ不動産収入を得る多角的な経営を行っています。結(jié)果的に、農(nóng)業(yè)所得に匹敵する不動産所得が確保され、住宅地の中で生産緑地が共存する環(huán)境が保全されています。

生産緑地と農(nóng)業(yè)経営の多角化

生産緑地の8割が指定解除を迎える2022年には、都市部の多くの営農(nóng)者が離農(nóng)し宅地化することで、都市農(nóng)地が激減し、都市部の緑地環(huán)境が悪化するのではないかと懸念されており、國としても、生産緑地の指定延長措置や施設(shè)の建築規(guī)制緩和等について法改正を行い、都市農(nóng)業(yè)の保全環(huán)境を整備しています。しかし一方で、農(nóng)林水産省の「平成30年経営形態(tài)別経営統(tǒng)計(個別経営)」によれば、2018年の全國平均農(nóng)地面積は約3ha弱、営農(nóng)者當(dāng)たりの農(nóng)業(yè)粗収益は626萬円、農(nóng)業(yè)経営費(fèi)は452萬円で、農(nóng)業(yè)所得は174萬円となっています。都市農(nóng)業(yè)においては、全國平均より生産性は高いといわれていますが、これを見ると、やはり営農(nóng)者の多角経営による所得の増加を図るような土地活用を考えなければ、営農(nóng)者が將來的に農(nóng)業(yè)を継続し農(nóng)地の保全するのは難しいのではないかと思います。一連の生産緑地や都市緑地の法改正、用途地域の新設(shè)は、2022年の生産緑地の大量指定解除を回避するとともに、規(guī)制緩和によって都市農(nóng)業(yè)の経営環(huán)境を整備することで、農(nóng)業(yè)経営の多角化により収益確保を促進(jìn)する基盤整備の取組として、評価できるのではないでしょうか。

しばしば、都市農(nóng)業(yè)の保全か、不動産開発による宅地化かの二択で考えてしまいますが、「田園住居地域」の新設(shè)により、農(nóng)地を含めた地域不動産開発、農(nóng)業(yè)を主體とした周辺住環(huán)境の多様な再整備の可能性が広がったといえます。前述の東京都練馬區(qū)の取り組みを先進(jìn)事例として捉えると、新制度下の今後は、地域開発者あるいは営農(nóng)者雙方からのアプローチにより、都市農(nóng)業(yè)を特色とした地域の新たな産業(yè)開発事例が増えてくるのではないかと考えられます。それによって、都市農(nóng)業(yè)と宅地開発が対立するのではなく、農(nóng)地と宅地が連続的に地域內(nèi)で融合することで、都市部田園地域の環(huán)境がさらに良好になり、地域そのものの資産価値向上につながるような取り組みを期待したいと思います。

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