全グループ會社の會計情報を取引明細レベルでリアルタイムに捉え、
可視化?分析することで、「経営層での迅速な意思決定」につなげていきます
1.目的、ビジョン
當社グループは事業(yè)領域の拡大やグローバル化を進めるなかで、さまざまな地域?部門?階層でのスピーディーかつ正しい意思決定ができる體制を維持する必要があります。
全グループ會社の會計情報を取引明細レベルでリアルタイムに捉え、可視化?分析することで、「経営層の迅速な意思決定」を図るとともに、キャッシュの動きや取引內(nèi)容の可視化による「會計ガバナンスの強化」につなげていきます。2012年度のSAP導入時の目的を踏まえ、現(xiàn)在では、さらに発展させた形で具體的に目的を定めています。（図1）
図1：目的の発展
（*1）CoE（Center of Excellence）：リージョンごとに業(yè)務を集約しつつ、管理統(tǒng)制をも行っていく地域統(tǒng)括組織
2.取り組みの全體像
図2：會計ガバナンス強化 全體イメージ
3.昨今の主な取り組み
- 2021年度、2022年度も引き続き新型コロナウイルス感染癥（COVID-19）が拡大する環(huán)境下での海外展開でしたが、アウトソーシング體制およびリモートプロジェクトコントロール體制を整備し、2021年前半には中國4社およびオランダへの展開を完了させ、後半にはシンガポールへの展開を行いました。2022年度に入ってからはASEAN地域の統(tǒng)括會社に展開するとともに、RC（リージョンカンパニー）制への対応を検討しています。
- 國內(nèi)においては、グループ全社への事業(yè)本部制導入にともなうグループ會社の分社化や會社統(tǒng)合の対応を行いながら、分社や會社統(tǒng)合の対応手順の整備?テンプレート化しかつ、短期間で柔軟に対応できる體制を整えました。
- SAP ECC6.0のS/4HANA化への移行をより具體的?確実に進めるために、2020年度にアセスメントを?qū)g施し、2021年度前半に検証環(huán)境を構築して移行検証を行いつつ、移行計畫を具體的に策定しました。2021年度冬からは、會計だけでなく人事領域やグループ個社でのSAPシステム含めた合同移行プロジェクト體制を構築してS/4HANAへの移行をスタートし、2022年夏の移行完了を目指します。
- 會計システムのS/4HANA化と合わせて、國內(nèi)および海外の會計情報を取引明細レベルでリアルタイムに収集して分析するため、SAP Central Financeの本運用環(huán)境の構築?整備を行い、今後のデータ活用基盤を整えました。
- 2020年度から開始している監(jiān)査法人や內(nèi)部監(jiān)査部と一體でのデータ監(jiān)査化プロジェクトにおいて、工事の事前発注狀況や現(xiàn)場への技術者配置狀況、経費予算超過などの9つの監(jiān)査ダッシュボードを構築し、監(jiān)査の事前準備や監(jiān)査現(xiàn)場での活用を開始しました。現(xiàn)場ユーザーからは、効率化だけでなく監(jiān)査範囲の拡大や精度向上など、多くの反響と今後への期待の聲が寄せられています。
- 內(nèi)部監(jiān)査部と合同で、SAP會計伝票を活用した経営リスク分析および不正検知の検証を?qū)g施しました。今後、 SAP Central Financeでの全社會計取引明細を活用したタイムリーな経営分析環(huán)境を整えていきます。
4.効果、今後の展開
- 海外本部や各海外拠點の責任者と意見を交換しながら、海外のリージョン制での管理體制に対応するIT基盤の構築を行っていきます。
- 海外拠點へのSAP S/4HANA Cloudの継続展開による會計プロセスの統(tǒng)合、會計ガバナンス強化
- データドリブン経営によるリージョン単位での経営數(shù)値の把握、リスク分析の実現(xiàn)
- リージョンSSC（*2）での業(yè)務集約化に向けた検討
- データ監(jiān)査化をさらに促進させつつ、內(nèi)部監(jiān)査部だけでなく第2線における日々の業(yè)務のなかでの活用や、 SAP Central Financeによる全社取引明細データからの不正兆候判定などを検討していくことにより、より強固にガバナンスが効いた狀態(tài)を目指していきます。
- 國內(nèi)の會計基盤であるSAP ECC6.0を2022年夏にはS/4HANA化することにより、中長期にわたる會計基盤の安定化だけでなく、AIなどのさまざまな最新テクノロジーと連動した働き方改革や、デジタルトランスフォーメーションの促進につなげるための基盤構築を行っていきます。
- 事業(yè)本部制をふまえて、グループ全社の不動産情報の管理基盤を構築し、物件を軸にグループ全社を橫斷する?yún)еХ治訾螌g現(xiàn)を目指します。
- 今後のグループ會社の拡大、特に海外グループ會社の増加成長に対応していくために、グローバルでIT支援やグローバルIT統(tǒng)制を検討する組織を立ち上げ、國內(nèi)外のグループ會社の成長を支え、グローバルでIT統(tǒng)制が整備されている狀態(tài)を目指します。
（*2）リージョンSSC：リージョン単位でバックオフィス業(yè)務を中心に、各社の事務処理を1ヵ所に集約して処理するセンター
本社 情報システム部
次長 福嶌 健
海外も視野に入れた支援の強化を開始
これまで実施してきたグループ會計ガバナンス強化の施策をふまえ、それを継承しつつ、これからは海外グループ會社も視野に入れた「グローバルITオペレーティングモデル」を推進しています。
初年度である本年は、部內(nèi)體制の強化と準備の段階ですが、今後の方向性として①グループIT戦略?投資資産の最適化、②データドリブンな経営、③HQとしての価値提供、④セキュリティの確保という4つを支え、実現(xiàn)できるグローバルIT組織を構成し、成長させていきたいと考えています。
※ SAP、 SAP S/4HANA、 SAP HANA、 SAP S/4HANA Cloudは、ドイツおよびその他のいくつかの國における SAP SE またはその関連會社の商標または登録商標です。
