細部までこだわった設計で
シンプルを極める

無駄を省いたシンプルさの中にこだわりのインテリアが光る、ギャラリーのようなYさま邸。
できるだけ物を持たないミニマリズムな暮らしのご夫妻には、「暮らしやすさよりも美しさを追求する。
そのほうが、私たちにとって心地よい家だと思ったんです」と妻のRさんは語ります。

1階と2階をつなぐ大きなFIX窓から西側の山々を望む住まいは、全體的に開放感のあるすっきりした空間に仕上がり、中心に配したスケルトン階段と吹き抜けが日々の暮らしに四季折々の景色をなじませています。
また、設計にもこだわり、サッシを天井までのばして壁をふかし段差をなくすなど床と壁をぴったり組み合わせ、ノイズを極力取り払った空間では窓から差し込む光のアートを堪能できます。

こうした住まいにご夫妻が求められたのは、徹底的なシンプルさ。愛用の革張りソファなど長年使い込んだインテリアを上手に融合して無駄を省き、ダイニングテーブルやチェアをはじめ、階段のビスまでモノトーンで統一された空間には凜とした空気感が漂っています。

自然のアートを楽しむ
ギャラリーのような空間

2階のセカンドリビングは、 ‘‘何をするでもない場所” 。渡り廊下で空間を切り取り、 ゆったりと流れる時を感じるスペースに仕上げました。
目を引くブルーのソファは夫の愛車と同じ色。 モノトーンの中に配色されたお気に入りのカラーが映えます。

「階段を上がるときのワクワク感がほしい」というご夫妻の希望で、2階の主寢室は小上がりの和室に。
照明も暗めのダウンライトのみで、“寢るための空間”としての特別感を演出しています。

全體の外観は、 美術館の入り口を思わせる水平のラインが印象的。 3面のコンクリート壁で街の景色を切り取り、階段の昇降によって絵畫のように楽しむことができます。夜には階段がアップライトで照らされ、さらなる特別感を演出します。

新居に対して納得のいくまで美しさを求めたYさまご夫妻。
移り変わる景色を感じ、「美しい住まいで過ごすことこそ、私たちにとっての心地よさ」と語っておられました。