本當(dāng)の意味での「公民館」をつくりたかった

公共のイメージが強(qiáng)い「図書館」に続いて、「公民館」をつくられたそうですね。

はい、2024年9月に「さんかく」の向かい側(cè)に「みんなの公民館まる」をオープンさせました。「さんかく」の次は「まる」です（笑）。まるのコンセプトは「こども?若者の人生の寄り道」。中學(xué)生?高校生?大學(xué)生を中心に、10代～20代が自由に立ち寄れる場(chǎng)所で、そこに行けば誰(shuí)かに會(huì)えて、思いがけない発見(jiàn)や出會(huì)いがある場(chǎng)所にしたいと思っています。

なぜ公民館に著目したのですか？

公民館って、実は社會(huì)教育法で「市民自治の拠點(diǎn)」とも定義されています。ですが、ちゃんと機(jī)能していないのが実情です。公民館で地域のご高齢者がサークル的にお花をしたり集まるシーンはよく目にします。もちろんそれ自體は否定しませんが、それにより「地域の自治性が育っているのか？」というと別の話です。市民の學(xué)びを促し、自治性を育てることにつながる本來(lái)の意味での公民館を、子ども中心につくりたい、と思ったんです。

「學(xué)び」となると堅(jiān)いイメージがあります。どんなことを?qū)Wぶのでしょうか。

例えばスウェーデンでは、3人以上で特定のテーマについて學(xué)ぶためのサークルをつくると、公共施設(shè)の利用料が無(wú)料になったり本を買う助成金が出たりするそうです。テーマは堅(jiān)いものから、そうでないものなどさまざま。

ビジネススキルや勉強(qiáng)的な意味の學(xué)びだけが「學(xué)び」ではないと思うんです。"まる"では「ドラえもん研究會(huì)」や「ギャルメイク勉強(qiáng)會(huì)」なんてサークルもあります。「ドラえもん研究會(huì)」は、高校生2人と社會(huì)人1人のサークルで、世代もさまざま。一見(jiàn)何につながるのか分からないテーマでも、それでいいんです。重要なのは、何かを"學(xué)び続ける"市民がいるということ。それを若者中心につくりたかった。

大人がチケットを購(gòu)入して、小中高大學(xué)生世代が「まる」で無(wú)料で飲み食いできる「みらいチケット」。子どもたちの學(xué)びをあたたかく支える仕組みが印象的です。

社會(huì)から斷絶した子どもと社會(huì)をつなぐ

2024年の出生數(shù)は70萬(wàn)人を割り込むだろう、という驚きのニュースがありました。土肥さんはこども家庭庁こども家庭審議會(huì)にも有識(shí)者として參畫していますが、こうした現(xiàn)狀をどう捉えていますか？

子どもが減っていること自體は悲しいですが、生まれた子どもたちが幸せに暮らしているのかという視點(diǎn)も大切です。ユニセフが発表した2020年のデータでは、日本の子どもたちの幸福度は非常に低く、先進(jìn)國(guó)38カ國(guó)のうち20位、精神的幸福度※1は37位とほぼ最下位でした。子どもの數(shù)は減っているから、子どもを支えられる大人は多いはず。なのに、どんどん不幸になっている…。

貧困率は上がり不登校者數(shù)※2も増えているように、數(shù)少ない子どもたちの中で、社會(huì)とつながれない子が増えています。そうした子どもたちが大人になり、結(jié)婚したいか、子どもを産みたいと思うかというと、そうならないんじゃないかな。

現(xiàn)在、若年層の引きこもりは4萬(wàn)人※3を超えるといわれています。こうした社會(huì)との関係を絶っている子たちを、いかに社會(huì)と結(jié)び直すかを考えたほうがいい。

• ※1：「生活満足度が高い15歳の割合」と「15～19歳の自殺率」の2つの指標(biāo)から算出される。
• ※2：文部科學(xué)省の調(diào)査によると、全國(guó)の小中學(xué)校の不登校児童生徒數(shù)は、34萬(wàn)6482人と、昨年度に比べて約5萬(wàn)人増加している。
• ※3：內(nèi)閣府「こども?若者の意識(shí)と生活に関する調(diào)査（2022年度版）」では、引きこもり?duì)顟B(tài)にある人は約146萬(wàn)人、そのうち15?39歳は2.05％と推測(cè)されているが、水面下ではもっと多いといわれている。

若者が主體的に自治に関わるにはどうしたらいいと思いますか？

ユニークな取り組みをしているのが愛(ài)知県の新城市です。新城市では16?29歳までの若年層が「若者議會(huì)」をつくって、年間予算1000萬(wàn)円のもと、政策を提言する取り組みを2015年から毎年続けています。

政策は市議會(huì)の承認(rèn)を得れば、実際に予算がつき、実施までこぎつけます。この取り組みを約10年間続けたら、若者議會(huì)から市議會(huì)議員になる人が出てきました。若者が自主的に政治に參加した好例だと思いますし、延べ1億円の投資でもその効果は十分にあったんじゃないかと思います。

図書館から公民館へと土肥さんの取り組みは広がっていますが、今後考えていることがあれば聞かせてください。

30代の目標(biāo)は學(xué)校をつくりたいと思っているんです。楽天グループ株式會(huì)社の元副社長(zhǎng)?本城慎之介氏が、私財(cái)を投じて2020年に軽井沢で開(kāi)校した「風(fēng)越學(xué)園」という幼稚園と小中學(xué)校があるのですが、そこでは、年齢でクラスを分けない「混在學(xué)級(jí)」など、従來(lái)の學(xué)校教育に縛られないユニークな教育を?qū)g施しています。人口5000人ほどの徳島県の神山町では2023年にテクノロジー×デザインを掲げている「神山まるごと高専」が開(kāi)校したことで、移住者も増えています。

これから學(xué)校は"余る"時(shí)代になりますが、學(xué)校は地域の基礎(chǔ)であり、未來(lái)への種まきをする場(chǎng)所なのは変わりません。なので今こそ學(xué)校なのかもな、と。小さく始めた"みんとしょ"が広がったことで、少しだけ自信が生まれました。図書館、公民館、そして次に學(xué)校。子どもたちを中心に學(xué)びや自治性を育んでいけたら、少しだけ日本の未來(lái)も変わるかも、って思っています。