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Sustainable Journeyは、
2024年3月にリニューアルしました。
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【前編】4,500人が參加!「海の楽しみ」を?qū)盲堡毳妤衰些`サルビーチの取り組み
詳細(xì)を見るプロジェクトをけん引する木戸さんご自身は、何がきっかけで車いすを利用することになったのでしょうか。
僕は子どもの頃からサッカー一筋で、大學(xué)時(shí)代はチームの副キャプテンも務(wù)めていました。大學(xué)卒業(yè)後は、東京の広告代理店に入社して営業(yè)を経験してからスポーツイベントに関わる部署でバリバリと仕事をする日々。地元の須磨海水浴場で出會(huì)った妻と結(jié)婚して幸せな日常を送っていました。しかしある日、會(huì)社からの帰宅途中で交通事故に遭ったのです。肋骨、肩甲骨、顔面の骨が折れるほどの大事故。命はとりとめたものの、胸椎損傷から下半身が完全麻痺してしまい、醫(yī)師からは「もう歩くことはできない」と告げられました。
將來の事を考えると不安で激しく落ち込むこともありましたが、よく考えると「営業(yè)時(shí)代の方がきつかったよな……」と思えたりもして(笑)。「もう一度歩けるようになるぞ」と希望を持ち直して訪れたのは、オーストラリアのリハビリ施設(shè)でした。その施設(shè)を選んだ理由は、車いす生活を前提としたリハビリではなく、 “歩くためのリハビリをサポートする”という方針があったからです。
リハビリに勵(lì)む人たちの気持ちが明るく前向きということも、オーストラリアの施設(shè)を選んだ理由の一つ。施設(shè)見學(xué)に行った際、僕と同じように車いすを利用している人が、「昨日インドから帰ってきたんだ。いい旅だったよ」なんて當(dāng)たり前のように話してくれて。驚いて、「インドってバリアフリーは整備されているの? 大丈夫だった?」と聞くと、「いやいや、シュンスケ、バリアなんて自分で超えるものだろう!」って、これもまた當(dāng)たり前のように返してくる。「道がなかったら自分で道を作るんだよ!」という彼らのポジティブな思考に觸れた時(shí)、僕も何かに挑戦しようという気持ちが湧き上がってきたのです。
木戸さんは、明るく前向きな仲間たちの影響を受けて夢の実現(xiàn)に向けて大きく動(dòng)き出した。
ユニバーサルビーチを日本に導(dǎo)入しようと思ったきっかけを教えてください。
オーストラリアでリハビリに勵(lì)んでいたある日、気分転換に近くの海岸へ行きました。海水浴客が思い思いの時(shí)間を過ごしているのを橫目に見ながら遊歩道を進(jìn)むと、白い砂浜のど真ん中に、海まで真っすぐに延びる一本のビーチマットが目に飛び込んできたのです。マットの近くには車いすマークと共に「Beach access mat」と書かれた立て看板。僕はマットを通り夢中になって海に向かいました。波打ち際に著いた時(shí)、「また海水浴ができるんだ!」と、胸がいっぱいになったのをよく覚えています。
ゴールドコーストで見た「海まで真っすぐに延びるビーチマット」を須磨海水浴場でも実現(xiàn)した。健常者にとっても海へのアクセスが良く、ベビーカーや、サンダルを履いていない人などにも好評(píng)。
こんなにも海に入れることに喜びを感じたのは、その數(shù)カ月前に家族旅行で行った海での出來事があったからです。冬だったので海には入ることはできないものの、「せっかくだから海の水に觸れよう!」という話になり、僕は家族におんぶしてもらって波打ち際まで行ったのです。素?cái)长仕激こ訾扦悉ⅳ辘蓼工㈡窑筏莩证沥韧袱椁ぷ飷櫢肖摔丹い胜蓼欷皮筏蓼盲俊!袱长螭胜栅Δ素?fù)擔(dān)をかけてまで海に行くのはもういいや…」。この罪悪感は障がいのある人が抱きがちな感情ではないでしょうか。それ以降、僕は海をとても遠(yuǎn)くに感じていたので、自力で波打ち際まで行けた時(shí)の喜びはひとしおだったのです――。
ビーチマットでたどり著いたオーストラリアの海は、健常者の海水浴客も橫で普通に遊んでいます。周囲の人が車いすに乗った僕のことを特段気にしている様子もありません。何の気負(fù)いもなく海の水に觸れた時(shí)、「ああ、この感覚、すごく気持ちいいなあ!」と僕の中の生の感情が爆発しました。障がいのある人が、當(dāng)たり前に海に行って當(dāng)たり前に遊ぶ。「こんな環(huán)境を日本にも作りたい」という夢が生まれた瞬間でした。
固定観念を覆してくれるリハビリ仲間に出會(huì)い、諦めていた海水浴が実現(xiàn)し、心のエネルギーは満タンです。僕は、オーストラリアから須磨海水浴場で海の家を運(yùn)営するオーナーに連絡(luò)してビーチマット設(shè)置の相談をし、さらに、一緒に活動(dòng)してくれる仲間を12人集めました。その後、帰國した2016年に任意団體を作りユニバーサルビーチの活動(dòng)を開始したのです。
ユニバーサルビーチの活動(dòng)をするうえで難しいと感じたことはありましたか?
活動(dòng)開始當(dāng)初は僕たちの挑戦を不安視する聲もありました。協(xié)力者不足、資金不足、認(rèn)知度不足など課題は山積みでしたが、難しいと思っていたことをひっくり返すのが醍醐味です(笑)。ビーチマットは一人で持ち運(yùn)べる重さではなく、設(shè)置にも撤去にも人手が必要。一見、プロジェクトを進(jìn)めるにあたってのマイナス要素に見えるかもしれませんが、だからこそ、年間延べ何千人ものボランティアが集まってくれるようになりました。安全面への配慮が必要な取り組みだからこそ、ライフセービングクラブや醫(yī)療従事者、市の職員も仲間入りしてくれたのです。
資金だって潤沢ではありませんでした。でも、だからこそ一生懸命に協(xié)賛企業(yè)を集め、それぞれの企業(yè)にフィットした支援方法を一緒に検討していった結(jié)果、海に限らず山やオンライン上でのイベントが生まれるようになった。また、須磨ユニバーサルビーチプロジェクト(SUBP)が広く知られていないこともあり、全國に向けた情報(bào)発信には苦戦していました。でも、だからこそ、地域に向き合い須磨での活動(dòng)を愚直に続けていたら、メディアに取り上げられて注目を集めるようにもなった。今年(2023年)は「ブルーフラッグ認(rèn)証(※)」のベストプラクティス賞で世界2位を獲得して、とうとう世界での認(rèn)知度を上げることができました。日々、課題に向き合い挑戦を繰り返しているうちに、できることがどんどん増えていると実感しています。
ブルーフラッグ認(rèn)証……國際NGO FEE(國際環(huán)境教育基金)が実施するビーチ?マリーナ?観光用ボートを?qū)澫螭趣筏渴澜绀亲瞍鈿s史ある國際認(rèn)証制度。水質(zhì)、環(huán)境教育と情報(bào)、環(huán)境マネジメント、安全性?サービスの4分野、30數(shù)項(xiàng)目の認(rèn)証基準(zhǔn)を達(dá)成することで取得できる。
現(xiàn)在は、さまざまな企業(yè)がSUBPの活動(dòng)に賛同し協(xié)賛している。
NPO法人 須磨ユニバーサルビーチプロジェクトの今後の展望を教えてください。
ヨットハーバーと連攜してヨットで航海するのもいいですね。「あれ? みんなまだ須磨の海で遊んでるの? これからはヨットで船旅でしょ!」なんて言いながら(笑)。でも本當(dāng)は、オーストラリアのように、いつでも誰でもふらっと海に遊びに行けてふらっと帰ってこられる環(huán)境が理想。現(xiàn)在は、僕たちの活動(dòng)に共感した人たちの手によってイベントが各地で実施されつつありますが、ユニバーサルビーチを新たな文化として根付かせるためには時(shí)間も必要です。20年後に全國でユニバーサルビーチが導(dǎo)入され、50年後にはユニバーサルビーチが標(biāo)準(zhǔn)化されて、このプロジェクトが終了することを最終目標(biāo)にしています。
「いろいろな立場の人が少しずつ持てる力を出し合い、無理なく助け合うからこそ、ユニバーサルビーチは持続可能になっているのです」と話す木戸さん。
目標(biāo)を達(dá)成するためには、「ユニバーサル」に対する考え方やアプローチの方法を変える必要があると思っています。たとえば、利便性を優(yōu)先して障がい者と健常者のエリアを分け過ぎてしまうと、互いを理解し合う機(jī)會(huì)の損失につながってしまう可能性があるのではないでしょうか。障がい者と健常者の垣根をなくしてごちゃ混ぜにすることで、互いの理解が深まり、誰にとっても暮らしやすい環(huán)境ができ上っていくのではないかと考えるのです。まさにダイバーシティ&インクルージョン。みんなで、過ごしやすい世の中を作り上げていけるといいですね。
イベントが終わる頃には、參加者もスタッフもすっかりリラックスした表情に。2023年夏は約30回のイベントが開催され、須磨海水浴場にはたくさんの笑顔と歓聲であふれ返りました。
大和ハウス工業(yè)は、地域に暮らす多様な人の働く場、交流する場として、2019年、兵庫県三木市にミニ胡蝶蘭の栽培施設(shè)「ココランハウス三木」を創(chuàng)設(shè)しました。
獨(dú)自に研究開発した技術(shù)で栽培しているミニ胡蝶蘭「COCOLAN」を育てるのは、特例子會(huì)社である大和ハウスブルームの社員と地域に住む栽培パートナーたち。栽培技術(shù)を平準(zhǔn)化することで、障がいのある人や高齢者などが主役となって、一株一株丁寧に花を育てています。
敷地內(nèi)に併設(shè)された緑豊かなガーデンは誰もが集えるよう開放されており、毎月開催される「らんらんマルシェ」の日は地域の人で賑わいます。栽培されたミニ胡蝶蘭が販売されたり、多肉植物の寄せ植えやテラリウム作りのワークショップが開催されたりと、すっかり地域の人の憩いの場となりました。今では、多様な人が集い交流するユニバーサルなコミュニティ施設(shè)として認(rèn)知されています。


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