設計職は、プロジェクトを進める上でのリーダー的な存在です。構造設計擔當や設備擔當に設計のコンセプトを伝えたり、各図面の調整を行ったり、さらに、行政との打ち合わせや社內での折衝も取り仕切ります。そんなリーダーとして私が心がけているのは、メンバーに安心してもらうことです。自分が若手だからと臆さずに、大きく構えることを意識しています。たとえば、自身の意見を伝える際は「?と思うのですが…」ではなく「?です」と斷言するようにしています。また、もしも不明點があったら自分で判斷せず、その場では「確認させてください」と言って後からすぐに対応します。

一つひとつは些細なことですが、自分の発言にしっかりと責任を持ち、堂々と振る舞い続けることで信頼関係が生まれ、プロジェクトを確実に進めることができます。また、さまざまな分野のメンバーと関わる上では、幅広い知識が不可欠です。建築に必要な法律を勉強したり、シャッターメーカーやサッシメーカーなど建材のプロに話を伺ったり、普段からインプットを欠かさないようにしています。そんな日々の積み重ねがあるから、自信をもって周囲を引っ張っていくことができるのです。これからも、チームの柱としてプロジェクトを率いるために、最大限努力していきたいと思います。

建築設計職で取り扱うのは、物流センターや福祉施設などの大規(guī)模物件です。設計から竣工までの期間は長期にわたります。私自身、入社1年目に初めて擔當した工場の増築プロジェクトが、3年目の現在も進行中です。いま特に苦労しているのは、既存建物との結合方法です。地震の際に既存部分と増築部分との境目に亀裂が入らないように、既存部分と増築部分の構造軀體の縁を切り、カバーをつけるのですが、これが想像以上に大変です。

工事擔當者や部內の先輩に相談したり、メーカーや施工店の方に意見を伺ったりして「この納まりだと雨水が建物內に入ってしまうのではないか」「こういう方法のほうが施工しやすいのではないか」などと試行錯誤しながら設計を進めています。今後は、増築だけでなく、新築物件もたくさん手掛けて、どんどん実力を付けていきたいです。そして、大和ハウス工業(yè)が行政と取り組んでいるような大型プロジェクトにも挑戦していきたいです。人が行き交う商業(yè)施設や公共施設など、街のシンボルとなるような建物を手がけることが、私の夢です。