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Sustainable Journeyは、
2024年3月にリニューアルしました。
連載:私をつくる、モノやコトのはなし。
2024.05.31
東京都內(nèi)唯一の村である檜原村(島しょ部を除く)で林業(yè)を営む「東京チェンソーズ」。これまでの林業(yè)の考えを覆すユニークな取り組みを続けています。東京チェンソーズの代表である青木亮輔さんは20年以上、檜原村を拠點(diǎn)に林業(yè)に取り組んでいます。
大阪生まれ、千葉のニュータウン育ちで、檜原村とは縁もゆかりもなかった青木さん。檜原村に至った経緯を紐解きつつ、「自身の人生をつくるモノ」を聞きました。
これは足袋ですか?
仕事で使う「地下足袋」ですね。林業(yè)の世界に入ったのは、學(xué)生時(shí)代の造園のアルバイトがきっかけなんです。土を踏みしめる感觸が好きで、地下足袋を履く仕事がしたいと思いました。
子どもの頃から外で遊ぶのが好きでした。東京農(nóng)業(yè)大學(xué)に入り、昔から憧れだった探検部に入部したんです。國內(nèi)外各地の川を下ったり、洞窟に入ったり、山に入るような生活をしていましたね。
大學(xué)卒業(yè)後はそのまま林業(yè)の世界に?
いえ、大學(xué)時(shí)代は探検部の活動(dòng)で頭がいっぱいで、就職活動(dòng)のモチベーションがなくて(笑)。なんとか滑り込んだ出版社で電話営業(yè)をしていたんです。それまでは大學(xué)の探検部でチベットやネパールの山奧にいたのに、突然、機(jī)に向かって電話ばかりかける生活に…その急激な変化についていけず、あまり結(jié)果も殘せませんでした。
出版社を1年で辭め、「自分は何ができるのか?」を改めて考えていた中で、思い出したのが、土を踏みしめる感觸が好きだったことでした。「地下足袋を履く仕事がしたい」と、林業(yè)の世界に飛び込みました。緊急雇用対策で檜原村の森林組合に入ってからは、毎日地下足袋生活です。なくてはならないアイテムですね。
山林作業(yè)に適した地下足袋はゴム底にスパイクがついていて、グリップ力が向上しています。ほかにも先端部分には鉄板が入っていて、安全なつくりになっています。
でも、個(gè)人的には土の感觸をダイレクトに感じる、學(xué)生時(shí)代に造園のアルバイトで履いていた地下足袋が好きなんですよ。森の中にいると五感が開かれていくのがわかります。森はバリア"フリー"の真逆でバリア"アリ"の世界です。本當(dāng)に歩きにくい。場(chǎng)所によって一歩一歩の歩幅も変わってくるし、角度も変わってくる。そうすると姿勢(shì)も変えないといけない。ほかにも木の香りや鳥のさえずり、すべての五感を使います。それってなかなかできないことだ、と。
都市部に行くと快適で本當(dāng)に歩きやすいんですが、どこか五感が閉じてしまう感覚があるんです。ノイズも多いので、無意識(shí)に五感を閉じる方向にいくのかもしれません。だからこそ、都市部に暮らす人たちに、森に來て五感を開放してほしい。
森の中で企業(yè)研修を受け入れたり、木育?木工?アウトドア體験の出張ワークショップを行う「森デリバリー」などを立ち上げていますが、そうした思いもあります。
この斧は仕事で使うものですか?
伐採で斧を使うことはほとんどないのですが、儀式的な意味があって。木に斧を立てかけて、感謝や許可、作業(yè)の安全を祈るんです。
表面には4本の模様があるのですが、これは「四気(ヨキ)」といって、木を育ててくれた太陽?土?水?空気(火?地?水?風(fēng))を意味しています。裏側(cè)の3本線は「三気(ミキ)」といって、3つの気=ミキ(お神酒)を意味していて、神様や自然への感謝を表しています。この「ミキ」と「ヨキ」で大きな事故から身を守るための信仰として「身(三)を避(四)ける」という意味もあると言われています。
檜原村に根を下ろして20年以上が経ちます。20年前と今を比べるといかがですか?
20年前と比べて圧倒的に変わったのはSNSが生まれたことです。會(huì)社立ち上げ當(dāng)時(shí)から情報(bào)発信に注力してきましたが、SNSやメディアを通して林業(yè)を知ってもらえるようになりました。業(yè)界としては橫のつながりが生まれ、情報(bào)交換もできるようになりましたね。実際、若手の定著にもつながっています。
今の森林は戦後に植樹された、いわゆる"人工の森"です。森林は人の営みによって壊されてもきて、つくられてもきています。今の森を次の世代に引き継いでいくにあたって、林業(yè)という形だけではなく、いろんな人が関われるようにしたいんです。キャンプに來るのもいいし、木工品を買うだけでもいい。時(shí)代に合わせて、柔軟に森との関わり方をつくっていく。そのあり方自體がサステナビリティだと思います。
個(gè)人としては、20年経った今でも日々ワクワクしています。探検って、誰も到達(dá)したことのない未開に行くのが楽しいんです。林業(yè)も似ていて、業(yè)界自體が未開の地。新しい価値や可能性がたくさんあるフロンティアなんです。誰も手を出していないことに取り組み、まだ見ぬ景色に出會(huì)える高揚(yáng)感を、今でも味わえている。すごく幸せですね。

1976年生まれ、大阪府大阪市此花區(qū)生まれ。東京農(nóng)業(yè)大學(xué)林學(xué)科卒。學(xué)生時(shí)代は探検部に所屬し、國內(nèi)外の川や洞窟、山間部などに赴き活動(dòng)に熱中する。約1年間の會(huì)社勤めの後、2001年に林業(yè)の世界へ。2006年、所屬していた地元森林組合の仲間とともに獨(dú)立し「東京チェンソーズ」を創(chuàng)業(yè)。檜原村林業(yè)研究グループ「やまびこ會(huì)」役員。一般社団法人TOKYOWOOD普及協(xié)會(huì)専務(wù)理事。MOKKI株式會(huì)社代表取締役。ツリークライミング?ジャパン公認(rèn)ファシリテーター。2023年5月より檜原村議會(huì)議員。
大和ハウスグループも「生きる歓びを、分かち合える世界」の実現(xiàn)に向け、様々な取り組みを進(jìn)めていきます。

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