社會(huì)に認(rèn)められ、歴史を積み重ね、自信も誇りもある成功體験をいったん忘れ、ゼロから新しいことを立ち上げる。それが、どれほど途方もない勇気とエネルギーを要するか想像してみてほしい。大和ハウス工業(yè)が最上位と位置付ける戸建住宅商品「xevoΣ（ジーヴォシグマ）」は、まさにそうして誕生した。

始まりは、2010年10月。奈良にある総合技術(shù)研究所の一室に、研究所や商品開発など10人の精鋭が集められた。彼らに告げられたのは、「これからの時(shí)代を見據(jù)えた新しい工法を考えてほしい」という指示だった。それは、大和ハウス工業(yè)が築き上げてきた成功體験に、自ら挑戦狀を叩きつける宣告でもあった。

従來の工法は、柱と外壁のパネルフレームを一體化することで高い性能を確立していた。1995年の阪神?淡路大震災(zāi)では全半壊ゼロ※という実績もある。しかし一方で、プレハブ工法ゆえに設(shè)計(jì)の自由度が制限されることも課題だった。

東日本大震災(zāi)では、発生後1年間でマグニチュード7以上の余震が6回も起こった。構(gòu)造技術(shù)を?qū)熼Tとする研究所の前田は、「安全?安心の基準(zhǔn)は『満たす』ものではなく、『つくる』もの。激震に一度耐えるだけでなく、余震や今後の大地震でも耐震性を維持できる工法を生み出さなくては」という使命感に駆られた。巨大地震を教訓(xùn)に、目標(biāo)値が上がったのだ。

被災(zāi)地では余震が相次いでいた。新しい工法を一日でも早く世に出す必要がある。研究所の前田と西村に與えられた猶予は、わずか半年。今まで彼らがやってきたのは、先人たちの技術(shù)を改善改良し、磨きあげることだ。しかし今回は何をやってもいい、白紙からのスタートだった。

重要なのは、繰り返しの地震に耐える強(qiáng)さである。その鍵を握ったのは、柱と筋交いをつなぐデバイス（構(gòu)造材）だった。どんな形狀であれば、地震のエネルギーを吸収し、新築時(shí)の耐震性能を維持できるのか。求める性能とコストダウンを?qū)g現(xiàn)できるのか。乗り越えなければならない課題は幾つもあった。選択肢も無數(shù)にあった。

2013年9月、世界最大級(jí)の実大三次元震動(dòng)破壊実験施設(shè)、愛稱「E-ディフェンス」※1で、実物大のxevoΣに大規(guī)模な震動(dòng)を加える実験が行われた。

大掛かりな実験を前に、前田たちは追い込みにかかっていた。6月、実験の準(zhǔn)備が始まった。7月、実験棟內(nèi)にxevo Σを建てた。8月、計(jì)測裝置を張り巡らせた。そして迎えた9月。最善は盡くしたが、前田は「心臓が口から飛び出しそう」なほど怖かった。西村は準(zhǔn)備に追われ、同僚と言葉を交わす余裕もなかった。

6日間にわたる実験が、開発チームをはじめとする延べ百數(shù)十人のスタッフにより始まった。xevoΣに與える震動(dòng)は、國內(nèi)の観測史上最大の地震波である阪神?淡路大震災(zāi)の169kine※2（JR鷹取駅での観測波）を超える、175kine（震度7相當(dāng)）というかつてない巨大な地震波に設(shè)定。

この地震波は「建築基準(zhǔn)法における大地震の目安50kine」の3.5倍にも相當(dāng)する。しかも本震?余震を想定して、4回連続、である。前田たちは近くのホテルに泊まり込み、6日間、固唾を呑んで見守り続けた。

E-ディフェンスでの実験終了後も、前田たちは改良を続けていた。以前、前田の恩師が研究所を訪れたことがある。西村は、その時(shí)に聞いた言葉が今も心に殘っている。「コストをかければ、なんでもできる。だが、技術(shù)屋がしなければいけないのは、人々の手が屆く手頃なものをつくることだ」。

性能は確保した。あとは無駄なところを削ぎ落とし、工場での生産性を高め、お客さまに買っていただけるようにコストを抑える作業(yè)だった。

さらにxevoΣは、構(gòu)造體の強(qiáng)さを活かして壁や柱を最小限にしたことで、性能やコストパフォーマンスの他にも、別の価値を手に入れた。それが天井高2m72cm、開口幅最大7m10cm※の大空間だ。

2014年1月、xevoΣが発売されると、その空間の広がり感や大きな窓からの採光性、設(shè)計(jì)の自由度が、多くのお客さまの心をとらえた。一時(shí)は工場の生産ラインが追いつかないほどだった。