記者（以下Q）Q1：CRE戦略はシェアードサービスであると強(qiáng)調(diào)されています。

百嶋（以下A）A1-1：CRE戦略はバリューチェーンを支えるシェアードサービスの一翼を擔(dān)う

その通りです。CRE戦略は、企業(yè)の本業(yè)に関わる一連の業(yè)務(wù)工程である「バリューチェーン」を支える「シェアードサービス」であると認(rèn)識(shí)することが非常に重要です。

経営戦略は、社內(nèi)に専門(mén)的?共通的な役務(wù)を提供し企業(yè)活動(dòng)を支える「シェアードサービス（Shared Service）型」と、研究開(kāi)発（R＆D）?生産?販売などの事業(yè)戦略を擔(dān)う「バリューチェーン（Value Chain）対応型」に分けられます。シェアードサービスは、バックオフィス業(yè)務(wù)あるいは本社管理業(yè)務(wù)と言い換えることもできます。CRE戦略は経理?財(cái)務(wù)、人事、ITなどとともにシェアードサービス型に分類(lèi)できます。因みに物流業(yè)務(wù)は、基本的にはバリューチェーンの一部を構(gòu)成しますが、シェアードサービスの側(cè)面も併せ持つユニークな業(yè)務(wù)と言っていいでしょう。
シェアードサービス型の戦略は、企業(yè)経営にとって不可欠な要素ですが、それのみでは機(jī)能することはありません。上位概念に位置するバリューチェーン対応型の戦略と整合性が取られて初めてシナジーを生むわけです。
つまり、企業(yè)は利益最大化を図るために、まず強(qiáng)化すべきコア事業(yè)、維持すべき事業(yè)、縮小?撤退すべきノンコア事業(yè)を區(qū)分し、またバリューチェーンのどの業(yè)務(wù)工程に重點(diǎn)を置くかも決めて、明確な事業(yè)ポートフォリオ戦略を構(gòu)築することが不可欠です。さらに、バリューチェーン対応型戦略とシェアードサービス型戦略の整合性を取り、経営資源の全體最適化を図る必要があります。そして、これらの一連の利益最大化プロセスを?qū)g行する上で、CSR（企業(yè)の社會(huì)的責(zé)任）の視點(diǎn)を踏まえることが極めて重要となります。

経営資源の全體最適化行動(dòng)とCRE戦略の位置付け

備考：物流は基本的にはバリューチェーンの一部を構(gòu)成するが、シェアードサービスの側(cè)面も併せ持つ。

資料：百嶋徹?CRE(企業(yè)不動(dòng)産)戦略の進(jìn)化に向けたアウトソーシングの戦略的活用?『ニッセイ基礎(chǔ)研REPORT』2010年8月號(hào)

A1-2：CRE部門(mén)は不動(dòng)産サービスを提供する社內(nèi)ベンダーであるとの意識(shí)が必要

シェアードサービスとバリューチェーンの整合性を取るというのは、この図にもあるように、シェアードサービスを擔(dān)う部門(mén)が、外部ベンダーの力も借りつつ、バリューチェーンを擔(dān)う部門(mén)に対して専門(mén)的?共通的で高度なシェアードサービスを提供することで、社內(nèi)のソリューションベンダー機(jī)能を果たすことを指しています。
バリューチェーンを擔(dān)う部門(mén)は、「外部顧客?に向けた業(yè)務(wù)、いわば「フロントエンド」の業(yè)務(wù)を主として行います。
一方、シェアードサービスを擔(dān)う部門(mén)のミッションは、あくまでも事業(yè)部門(mén)や経営層といった「社內(nèi)顧客」に対するサービス提供、いわば「バックエンド」の業(yè)務(wù)遂行です。ですからCRE部門(mén)で言えば、その社內(nèi)顧客に不動(dòng)産サービスを提供する「社內(nèi)ベンダー」であるとの意識(shí)?発想を持つことが非常に重要となります。
企業(yè)価値を直接上げるのは何と言ってもフロントエンドの事業(yè)部門(mén)です。シェアードサービスの一翼を擔(dān)うCRE部門(mén)では、事業(yè)部門(mén)が企業(yè)価値の最大化を図れるように、不動(dòng)産の視點(diǎn)から事業(yè)活動(dòng)をうまくサポートすることこそが、非常に重要なミッションとなるのです。シェアードサービスとバリューチェーンの整合性を取る際には、このような考え方が欠かせません。

Q2：シェアードサービスと捉えた場(chǎng)合、CRE部門(mén)のやるべきことは何ですか。

A2-1：日々の不動(dòng)産サービス提供業(yè)務(wù)

シェアードサービス型戦略としてのCRE戦略の役割は3つあります。一つは、もっとも川下の業(yè)務(wù)とも言える、日々の事業(yè)活動(dòng)における不動(dòng)産に関するニーズや問(wèn)題點(diǎn)に対するソリューションの提示、提供です。
不動(dòng)産に関するシェアードサービスと言っても、実に様々なことがあります。小規(guī)模な設(shè)備修繕や備品補(bǔ)充、照明や空調(diào)、機(jī)やいす、會(huì)議室の設(shè)備?備品など、こうしたこまごまとした日々のニーズに対してもCRE部門(mén)はソリューションを提示し、サポートしなければならないわけです。
できればこうしたこまごまとした日々のサービス提供業(yè)務(wù)は、「餅は餅屋」というように、専門(mén)の外部ベンダーに任せるべきでしょう。外部ベンダーへのアウトソーシングによって生まれた時(shí)間は、次に述べるようなインハウスのCRE部門(mén)でしかできない業(yè)務(wù)に取り組むべきでしょう。

A2-2：社內(nèi)のニーズと外部ベンダーのサービスをつなぐリエゾン機(jī)能

2つ目は、社內(nèi)のCRE部門(mén)にとって重要な業(yè)務(wù)である、外部の不動(dòng)産サービスベンダーとのインターフェースの役割を擔(dān)って、社內(nèi)の事業(yè)部門(mén)のニーズと外部ベンダーのサービスをつなぐ「リエゾン（橋渡し）機(jī)能」を果たすことです。
社內(nèi)顧客のニーズを本來(lái)把握しているのは外部ベンダーではなく、社內(nèi)スタッフのはずです。CRE部門(mén)のスタッフは、社內(nèi)顧客との信頼関係?人的ネットワークやインフォーマルなコミュニケーションを活用して社內(nèi)のニーズを十分に把握し、そのニーズに対応するために社內(nèi)に不足している知見(jiàn)?サービスを明確に特定した上で、外部ベンダーにサービス內(nèi)容を発注することで、よりよいCREソリューションをコーディネートすることが求められます。
このリエゾン機(jī)能は、不動(dòng)産サービスベンダーを使いこなす「ベンダーマネジメント機(jī)能」と言い換えることもできるでしょう。
CRE戦略には不動(dòng)産や建築分野にとどまらず、経営戦略、コーポレートファイナンス、會(huì)計(jì)、稅務(wù)、IT、HRM（人的資源管理：Human Resource Management）などを含む高度な橫斷的専門(mén)知識(shí)が必要になるため、戦略的パートナーとして外部の専門(mén)機(jī)関の力を借りる必要があります。そしてそれら外部機(jī)関のサービスをコーディネートして、より高度なCREソリューションを社內(nèi)の事業(yè)部門(mén)に提供していくことがCRE部門(mén)には求められます。
もちろんCRE部門(mén)も獨(dú)自の専門(mén)的知見(jiàn)を磨いていくべきですが、外部ベンダーが持つ高度な知見(jiàn)を社內(nèi)の知見(jiàn)と融合して、より高いレベルの不動(dòng)産サービスを社內(nèi)顧客に提供していこうとするのがリエゾン機(jī)能というわけです。
海外の先進(jìn)企業(yè)の多くは、一つ目の役割である、施設(shè)運(yùn)営など日々のサービス提供業(yè)務(wù)を外部ベンダーにアウトソーシングしています。なかには、現(xiàn)場(chǎng)の日々のサービスやオペレーションを管理?統(tǒng)括する業(yè)務(wù)もアウトソーシングし、自らは、社內(nèi)顧客のニーズ把握と戦略の策定、ベンダーマネジメントに徹する企業(yè)も出てきています。

A2-3：経営層の意思決定に資するマネジメント?レイヤーのCRE戦略

3つ目は、中期的な経営戦略の遂行をサポートするための不動(dòng)産マネジメントの立案?実行です。これを私は「マネジメント?レイヤーのCRE 戦略」と呼んでいます。
この戦略構(gòu)築のための意思決定は外部委託できるものではありません。この業(yè)務(wù)こそが、インハウスのCRE部門(mén)が行うべきコア業(yè)務(wù)です。
経営トップが打ち出す中期経営戦略は各社各様ですから、それに伴って當(dāng)然取るべきCRE戦略も各社で異なるはずです。経営者は中期戦略を打ち出し、CRE部門(mén)はその戦略の遂行をサポートするために不動(dòng)産の視點(diǎn)から何をすべきかを考え、それを立案?実行することが、マネジメント?レイヤーのCRE戦略です。
この戦略には、教科書(shū)的に決まったものがあるわけではありません?！钢衅诮U営戦略の遂行を不動(dòng)産の視點(diǎn)からサポートする」という原理原則しかありません。ですから、経営者が打ち出す中期戦略に対して不動(dòng)産の切り口からどのような貢獻(xiàn)ができるのか、CRE部門(mén)のスタッフは徹底的に考え抜かなければなりません。
CRE部門(mén)のスタッフは、外部ベンダーの力も借りつつ、自らが持つ不動(dòng)産などの専門(mén)的知見(jiàn)を十分に活用して、戦略を練り具現(xiàn)化し、CEOやCFOに提案し、納得してもらい、それを?qū)g行する。それによって経営トップが打ち出した中期戦略の遂行に貢獻(xiàn)する、これがCRE部門(mén)として最も重要な役割です。ですから、この業(yè)務(wù)はインハウスのCRE部門(mén)がしっかりと擔(dān)わなければなりません。
マネジメント?レイヤーのCRE戦略を構(gòu)築する際には、中期経営計(jì)畫(huà)において経営トップが掲げるコミットメント事項(xiàng)をCRE戦略に翻訳し、CREの実行戦略に落とし込むことが重要となります。経営トップが中期戦略の中で打ち出すコミットメントの中には、一見(jiàn)するとCRE戦略と関係が薄いように思われるものもあるでしょう。しかし、CRE部門(mén)ではすぐに?関係ない?と判斷するのではなく、経営のコミットメントとCREの関係性を徹底的に考え抜き、マネジメント?レイヤーのCRE戦略を?qū)Г訾古Δ虻·椁胜い长趣韦瑜辘庵匾扦埂?br> 経営層の意思決定に資するマネジメント?レイヤーのCRE戦略を構(gòu)築することこそが、CRE戦略のコア機(jī)能であり、最も重要な業(yè)務(wù)と言えるのです。