食品の物流を効果的に行おうとするならば、低溫や冷凍狀態(tài)を保ったまま移動(dòng)させる技術(shù)や仕組み（コールドチェーン）が必要になります。日本で順調(diào)に伸びてきたこのコールドチェーンが東南アジアを中心とした海外においても急速に広がっています。

コールドチェーンとは

コールドチェーン（cold chain）とは、生鮮食品や醫(yī)薬品などを生産?輸送?消費(fèi)と製品が移動(dòng)する過程において、冷蔵もしくは冷凍した狀態(tài)に保ち続ける物流方式です。日本語(yǔ)では、低溫流通體系とも呼びます。コールドチェーンの進(jìn)歩によって、商品を鮮度の高い狀態(tài)で移動(dòng)し、屆けることができるので、物流は飛躍的に発展したといわれています。
コールドチェーンを利用している製品は、化學(xué)薬品、血液パックといった醫(yī)療?醫(yī)薬品、そして冷凍食品、生鮮食品など、多ジャンルにわたります。病院や薬局、コンビニエンスストア、スーパーなど私たちの暮らしに欠かせないお店や施設(shè)で活用され、私たちの生活の中に浸透しています。

コールドチェーンの発展が食品の品質(zhì)に與えた影響

コールドチェーンの登場(chǎng)によって、特に食品の物流業(yè)界に大きな変化が起こりました。野菜などの生鮮食品を常溫配送から低溫配送に変えることで、鮮度をできる限り落とさずに消費(fèi)地に送ることができるため、鮮度保持期間が長(zhǎng)くなり、味や品質(zhì)が保たれ、消費(fèi)者の満足度が格段に上がりました。また、より広い地域への配送が可能になったことで、生産量の拡大にもつながりました。さらに、生鮮食品の品質(zhì)低下による廃棄ロスも防ぐことができるようになり、食品業(yè)界全體で経営効率が向上しました。
そして何より、コールドチェーンの高度化、大規(guī)模化によって、海外への輸出も可能になり、日本の高品質(zhì)な食品が海外でも展開できる可能性が広がったのです。

拡大するコールドチェーンの市場(chǎng)規(guī)模

國(guó)內(nèi)冷凍食品の生産額（一般社団法人日本冷凍食品協(xié)會(huì)調(diào)べ）を見てみると、平成22年に約6,300億円だったのが平成28年には約6,900億円にまで規(guī)模を拡大しています。コールドチェーンの進(jìn)歩とあいまって、冷凍、チルド食品の需要は拡大しているようです。

図1：冷凍食品國(guó)內(nèi)生産の推移

一般社団法人日本冷凍食品協(xié)會(huì)「統(tǒng)計(jì)資料」より作成

また、農(nóng)林水産省（以下「農(nóng)水省」という）の「農(nóng)林水産物?食品の輸出額の推移」を見ると、日本からの農(nóng)林水産物?食品の輸出は、平成25年から4年連続で増加し、平成28年輸出実績(jī)は7502億円となっており、平成31年度には1兆円の目標(biāo)を立てています。
當(dāng)然、この「農(nóng)林水産物?食品の輸出」の実績(jī)を伸ばすには、コールドチェーンは欠かすことのできない仕組みであるといえます。

図2：農(nóng)林水産物?食品の輸出額の推移

財(cái)務(wù)省「貿(mào)易統(tǒng)計(jì)」を基に農(nóng)林水産省作成

世界的にもコールドチェーンの市場(chǎng)規(guī)模は拡大しています。特に東南アジアでコールドチェーンの市場(chǎng)は急拡大しています。人口が増加し、生活水準(zhǔn)も向上していますので、今後さらに必要性は高まるでしょう。
ただし、日本政策投資銀行が調(diào)査した結(jié)果を見ると、東南アジアにおける冷凍冷蔵食品の消費(fèi)量は、先進(jìn)國(guó)に比べてまだまだ少ないようです。タイやマレーシア、中國(guó)、ベトナム、フィリピン、インドネシアなどにおける冷凍冷蔵食品の消費(fèi)量は日本と比較しても約3分の1、あるいはそれ以下の水準(zhǔn)しかありません。
逆に考えれば、ここに伸びしろがありそうです。
今後、経済発展、人口増加に伴って、冷凍冷蔵食品の需要は急拡大し、コールドチェーンの整備も進(jìn)められていくことは、間違いないでしょう。

図3：冷凍冷蔵食品1人あたり消費(fèi)量

出典：日本政策投資銀行「拡大するアジアの低溫／定溫物流」

農(nóng)水省もコールドチェーンを推進(jìn)

農(nóng)水省は、2014年6月6日、「グローバル?フードバリューチェーン戦略～産學(xué)官連攜による“Made WITH Japan”の推進(jìn)～」を策定?公表しました。
「フードバリューチェーン」の構(gòu)築とは、農(nóng)林水産物の生産から食品製造?加工、流通、消費(fèi)までの過程において、付加価値をつける連鎖（チェーン）をつくることです。農(nóng)水省によれば、「産地のこだわりを消費(fèi)者につなげていくこと」と定義しています。
そして、「グローバル」と名付けられているのは、このバリューチェーンを海外展開することによって、日本の食産業(yè)の輸出環(huán)境の整備を行い、日本の食産業(yè)が海外へ向けて輸出を拡大し、さらに生産者にもより大きな付加価値をもたらすようにしていこうというわけです。
その基本戦略として、以下の10點(diǎn)が掲げられており、「コールドチェーン等の食のインフラ整備」も重點(diǎn)項(xiàng)目の一つとして取り上げられています。

• ?産學(xué)官連攜による戦略的対応
• ?我が國(guó)と相手國(guó)の産學(xué)官連攜の枠組の構(gòu)築
• ?経済協(xié)力の戦略的活用
• ?コールドチェーン等の食のインフラ整備
• ?ビジネス投資環(huán)境の整備
• ?情報(bào)収集體制の強(qiáng)化
• ?人材の育成
• ?技術(shù)開発の推進(jìn)
• ?資金調(diào)達(dá)の円滑化
• ?関係府省?機(jī)関の連攜強(qiáng)化と推進(jìn)體制の整備等

フードバリューチェーンを海外展開していくには、さまざまなインフラが必要となります。
灌（かんがい）漑施設(shè)、農(nóng)業(yè)機(jī)械、植物工場(chǎng)、食品製造設(shè)備、コールドチェーン、物流センター、小売?外食等の流通販売網(wǎng)、道路、電力など多岐にわたります。
これらをあわせてパッケージで海外に展開することができれば、大きな経済効果が期待できます。
農(nóng)水省は、「世界の食市場(chǎng)が急速に拡大する中で、産學(xué)官連攜の取り組み強(qiáng)化により、意欲的な目標(biāo)として2030年度には海外売上高約20兆円を目指していくこととする」としており、今後の日本の食産業(yè)の大きな柱として期待が寄せられています。