現(xiàn)在、地方を再生?活性化させる目的で、さまざまな施策や支援策、資金的補(bǔ)助が國や自治體から打ち出されています。そして、華々しい成功とまではいかなくとも、行政と民間企業(yè)、住民が協(xié)働し、本質(zhì)的な意味で真の住みよい街、人が集う街へと変貌を遂げた事例は確実に存在します。 官民連攜による地域活性化への取り組みを探ってみたいと思います。

若者が街の機(jī)能そのものを改善し新しく創(chuàng)造する

先日、とある過疎化した地方の街で、ある若者と出會(huì)いました。聞けば、彼はデザイナー。都會(huì)育ちの彼がいろいろな所を旅して落ち著いたのが、都會(huì)の喧騒とは無縁のこの街だそうです。「気に入った場(chǎng)所で、好きな仕事を始めたいな。」高齢者の多い街の住民と仲良くなり、仕事を手伝ったりイベントを企畫したりするうちに、ヨソモノ、ワカモノが「まちおこし」を後押しできるのではないかと、理屈抜きに感じました。そして彼が畫いた戦略は、街全體のリノベーション。空き家の家主を探し出し、事業(yè)所物件として賃貸するのです。まだ人が住める物件とはいっても、そもそも將來的に入居の予定がない家なので改裝は自由に行えます。それは、街を復(fù)活?再生するのではなく、街の機(jī)能そのものを改善し新しく創(chuàng)造する手始めです。この動(dòng)きに行政や公的支援機(jī)関、事業(yè)者組合、民間不動(dòng)産屋、もちろん街の住民も共感を覚え、その活動(dòng)は徐々に広がっています。そして、少しずつではありますが、志を同じくする若者が、田舎町では気の利いた店を出し始めているのです。きっと彼らのまなざしの遠(yuǎn)くには、徐々にではありますが若返っていく街の風(fēng)景が見えているに違いありません。地方都市を見聞していると、このような話によくぶつかります。大きな資本の都市計(jì)畫とは違い、時(shí)間はかかりますが自然で地道な人間の営みを身近に感じる人も多いのです。
1960年代の高度成長(zhǎng)期、街はどんどん新しくなり、居住環(huán)境も目に見えて改善され、大多數(shù)の國民が幸福感を味わった時(shí)代でしょう。地方都市と大都市を結(jié)ぶ交通網(wǎng)が日に日に整備され、人や物の移動(dòng)も便利になりました。これによって地方都市と大都市の生活格差は縮小されたかに見えましたが、大都市圏への資本の集中は凄まじく、次第に地方の若者は大都市圏へ吸い込まれていきます。
続く1970年代、過度な開発による環(huán)境破壊や公害、資源の浪費(fèi)がクローズアップされ、過密狀態(tài)となった大都會(huì)では、疎外感を持ち生活の豊かさを感じられない若者が地方を放浪する現(xiàn)象がありました。しかしこの時(shí)代は、「地方の時(shí)代」が叫ばれ、地方都市においても開発の都市間競(jìng)爭(zhēng)が激化する最中、これら若者はただの「ヨソモノ」にしか映らなかったかもしれません。
そして1980～90年代、バブル経済が崩壊し、経済成長(zhǎng)期は終焉を迎えました。その後、安定成長(zhǎng)期に入った國內(nèi)を振り返ると、都市の生活スタイルは少子化を生み出し、生活環(huán)境の向上は國民の長(zhǎng)壽化を支え、高度成長(zhǎng)期に活躍した団塊世代といわれる多くの人々の高齢化問題が表面化するなど、社會(huì)的構(gòu)造的な課題を抱えるに至っています。しかも、この現(xiàn)象は大都市と地方都市に平等に訪れました。

ワークライフバランスを?qū)g現(xiàn)しやすいのは地方？

近年、大都市圏の大企業(yè)を中心に「ワークライフバランス」（仕事と生活の調(diào)和）の取り組みが活発です。中でも、多様な働き方を確保し、個(gè)人のライフスタイルやライフサイクルに合わせた?jī)Pき方が選択できるようにする環(huán)境づくりは企業(yè)における大きな課題の一つになっています。特に出産?育児?介護(hù)を擔(dān)っている女性に対して、フレキシブルな職場(chǎng)環(huán)境を提供することは、少子高齢化対策としても重要な施策といえるでしょう。
一方、地方都市はどうでしょうか。多くの地方都市は人口減少に悩んでいます。中には人口推計(jì)から「消滅可能性都市」との指摘を受けている地域もあります。少子高齢化に対応すべく、行政區(qū)域の統(tǒng)廃合やコンパクトなまちづくりで行政サービスの効率化を図る一方、企業(yè)誘致や市街地の整備で住民の流出を防ぎ、移住?定住施策で人材を呼び込む取り組みが各所で行われています。冒頭の過疎地もその一つでしょう。しかし考えてみると、地方都市は住民間の密著性が高く、子育てや介護(hù)には向いている場(chǎng)所でもあります。つまり、「ワークライフバランス」を地域全體で機(jī)能連攜して実現(xiàn)しているようにも見えます。子育てママがお総菜屋やスーパーで少しだけ働き、祖父母が子どもと一緒に遊びながら子育てを分擔(dān)します。恒例のお祭りには一家総出で參加して地域を盛り上げます。みんな顔見知りなので、地域全體が見守り隊(duì)です。こんな風(fēng)景は、地方都市では當(dāng)たり前でした。「地方創(chuàng)生」とは、そのような地方の役割を新たに改善し創(chuàng)造していくことではないでしょうか。
ひと昔前、國內(nèi)には非常に似通った街並みが多數(shù)出現(xiàn)しました。駅前のロータリー、駅前に続くアーケード商店街、多くの人々がそこに集い活況を呈したのです。車社會(huì)になるとこれまた同様に、大型郊外店が出現(xiàn)し、商店街が次第に寂れていきます。しかし少子高齢化は、大型郊外店の存続さえも脅かしかねません。これからの新しい時(shí)代の多様化する生活ニーズに対応するためには、街に新しいプラットフォームを再構(gòu)築する必要があるのかもしれません。それは、地権者としての住民と、街を長(zhǎng)期的な新しい視點(diǎn)でコーディネートする人材が、時(shí)間をかけて協(xié)働し、自治體や民間デベロッパーを巻き込んだ地域づくり、まちづくりをすること。過疎の街のリノベーションを目指す彼の若者が、そのことを何かしら教えてくれているような気がします。