國土交通省は2019年4月、約四半世紀(jì)ぶりに「不動(dòng)産業(yè)ビジョン」を策定しました。不動(dòng)産業(yè)に関わる全ての関係者が、業(yè)界の持続的な発展に向けて取り組むべき課題などを取りまとめています。

市場環(huán)境の変化9項(xiàng)目を指摘

いうまでもなく、不動(dòng)産業(yè)は豊かな國民生活、経済成長を支える重要な基幹産業(yè)。今後10年間も継続的に成長産業(yè)として発展することが期待されています。そのためには、不動(dòng)産業(yè)に攜わるすべてのプレーヤーが業(yè)界のあるべき將來像や目標(biāo)を認(rèn)識(shí)し、官民一體となって必要な取り組みを推進(jìn)することが不可欠。2018年10月から社會(huì)資本整備審議會(huì)産業(yè)分科會(huì)の不動(dòng)産部會(huì)で議論が展開され、1992年以來27年ぶりに「不動(dòng)産業(yè)界ビジョン2030」を策定しました。

ビジョンはまず、不動(dòng)産業(yè)を取り巻く市場環(huán)境の変化として「少子高齢化?人口減少の進(jìn)展」「空き家?空き地などの遊休不動(dòng)産の増加?既存ストックの老朽化」など9項(xiàng)目を挙げました。國立社會(huì)保障?人口問題研究所の將來推計(jì)人口によると、2030年には約1億1900萬人、2065年には約8800萬人になると見込まれ、わが國は既に本格的な人口減少局面に突入しているとしています。

また総務(wù)省の住宅?土地統(tǒng)計(jì)調(diào)査によれば、2013年までの20年間で空き家の総數(shù)は448萬戸から820萬戸と1.8倍に増加し、このうち賃貸?売卻を除いた空き家は、149萬戸から318萬戸と2.1倍にもなっています（2018年の調(diào)査結(jié)果では、空き家の総數(shù)は846萬戸）。今後も世帯數(shù)の減少などに伴って空き家が増加すると見込まれており、國は2025年の時(shí)點(diǎn)で400萬戸程度に抑えることを目指しています。

不動(dòng)産市場の変化としては、消費(fèi)者?企業(yè)?投資家それぞれの「ニーズ」が変化していると述べています。國土交通省の調(diào)査によれば、預(yù)貯金や株式などの金融資産に比べて土地を有利な資産だと思わない國民の割合が増加し、空き家や空き地の増加あるいは所有者不明の土地問題など、不動(dòng)産の質(zhì)的な需給のギャップを指摘しています。

オフィスに対する企業(yè)のニーズは、生産年齢人口の減少に伴い、人材獲得や生産性向上の観點(diǎn)から快適さや交通の利便性などをオフィス空間に求める傾向が強(qiáng)くなっていると指摘。一方、ITを有効利用したサテライトオフィスやシェアオフィスなど、いわゆる「サードプレイスオフィス」を活用する企業(yè)も増えてきていると述べています。

投資家ニーズの変化は、不動(dòng)産投資の國際化で環(huán)境（Environment）、社會(huì)（Social）、ガバナンス（Governance）における課題解決に貢獻(xiàn)する企業(yè)やプロジェクトを支援?支持するESG投資が世界的に注目されており、不動(dòng)産開発に攜わる企業(yè)は、こうした中長期的な投資を呼び込める努力をすることが今後重要との見方を示唆しています。

有効活用に限界があれば「たたむ」ことも指摘

「ビジョン」では、不動(dòng)産業(yè)が今後実現(xiàn)すべき官民の共通目標(biāo)を7つ掲げています。人口減少がさらに進(jìn)み、一方で空き家など遊休の土地が増えることを考えると、今後は「殘された」不動(dòng)産、つまり不動(dòng)産ストックの質(zhì)を高めて、それを最大限利活用する仕組みを作ることが求められます。これは人口増加局面で策定された過去2度のビジョンにはない、新たな目標(biāo)です。

ストック型社會(huì)の実現(xiàn)には、不動(dòng)産の適切な管理?修繕?改修が不可欠で、これらの物件の長壽命化や付加価値化を図りながら、その価値が市場で適切な評(píng)価を得るような好循環(huán)を創(chuàng)出することが大切とビジョンは説きます。こうしたマーケットができることで、所有と賃貸、新築と中古、戸建てとマンションという多様な選択肢が揃うことになります。

ビジョンでは、空き家?空き地に対するリノベーションの重要性を説く一方、有効な活用策が見込めない不動(dòng)産に対しては、思い切って「たたむ」ことも視野に入れ、その適切な「たたみかた」などを模索する必要がある、と不動(dòng)産の処分という踏み込んだ指摘を盛り込んだことは、極めて注目されます。

まずコンプライアンス徹底を指摘

ビジョンは、民間と國の役割について、その前提として業(yè)界が「信頼産業(yè)」として認(rèn)知されるようコンプライアンスの徹底を掲げています。近年、賃貸住宅投資や原野商法など不動(dòng)産を巡るトラブルが発生しており、一部悪質(zhì)な不動(dòng)産業(yè)者が存在しています。基幹産業(yè)である不動(dòng)産業(yè)が國民に愛される業(yè)界であり続けるには、法令順守や業(yè)務(wù)遂行における透明性の確保が不可欠と強(qiáng)調(diào)しています。 そのうえで、民間の不動(dòng)産業(yè)関係者は従來の伝統(tǒng)的、畫一的手法にとらわれることなく、多様なニーズに合わせて他業(yè)種や行政との連攜や協(xié)働を通じたトータルサービスを提供するよう述べています。また、AIやIoTなどの新技術(shù)を効果的に活用し、業(yè)務(wù)の効率化を図ること。人材確保のために、業(yè)界全體で定著率を高める職場環(huán)境の整備など擔(dān)い手問題を改善することを指摘しています。

官が擔(dān)う役割としては、市場環(huán)境の整備をはじめ、社會(huì)ニーズの変化に対応した政策を展開し、業(yè)界の適切な指導(dǎo)を行うよう求めています。具體的には前述した「不動(dòng)産ストック」や、土地所有権の放棄や引き取り手のない不動(dòng)産の対応など「たたむ」ことに対する「あり方」について今後の検討課題に挙げています。

官と役割のなかに、「心理的瑕疵を巡る課題の解決」記述があります。これは過去に自殺や事件などがあった不動(dòng)産物件をどう扱うのかを指しています。見守りサービスなどを通じた未然防止策や宅建建物取引業(yè)者の説明義務(wù)などを検討課題として指摘しています。

「不動(dòng)産業(yè)ビジョン2030」は、これまでの人口増加局面から一転し、人口減少を見込んだ初めての提言になっています。このため、不動(dòng)産の処分（「たたむ」こと）にも言及するなど踏み込んだ內(nèi)容になっているといえるでしょう。