世界中で新型コロナウイルス感染が拡大している中、テレワークやWeb會(huì)議など働き方の変化や地方移住への関心が高まっていることで、將來の國(guó)土や社會(huì)のあり方についての長(zhǎng)期的展望の議論に変化が起きています。これまで重要課題とされながらも進(jìn)まなかった「東京一極集中」への関心も、コロナ禍を契機(jī)に再び注目を集めています。こうした社會(huì)生活の変化はオフィスや住居を供給している不動(dòng)産業(yè)界に対し、かつてない対応を迫る可能性があります。

働き方の変化と地方移住への関心が増す

これまで國(guó)は有識(shí)者懇談會(huì)などを開いて30年後の國(guó)土の姿を展望し、議論を重ねてきました。
議論の背景には、（1）人口減少?少子高齢化2）AI?IoTなどの技術(shù)革新（3）ライフスタイルの多様化（4）國(guó)際環(huán)境の変化（5）自然災(zāi)害の激甚化、といった國(guó)土を取り巻く環(huán)境の変化がありました。ところが2019年から2020年にかけて世界中で大流行し、感染拡大が長(zhǎng)期化している新型コロナウイルスにより、今までの議論の前提を修正せざるを得ない狀況が生まれています。

そのひとつが働き方の変化です。ある民間団體が2020年6月に公表した調(diào)査によると、自宅でPC、攜帯電話などを利用して業(yè)務(wù)にあたるテ レワークの利用率が1月から上昇し、緊急事態(tài)宣言下の4月から5月にかけて全國(guó)で25％、東京圏で40％と急上昇しました。緊急事態(tài)宣言解 除後の6月にはやや低下したものの、東京圏では引き続き高い利用率となっています。また、テレワークを利用している人の6割以上が新型コロナの終息後も週の半分以上をテレワークで勤務(wù)することを希望しているとの結(jié)果が出ています。

図1：全國(guó)?東京圏の平均テレワーク利用率

WEB會(huì)議をよく利用するようになった時(shí)期

出典：國(guó)土交通省「企業(yè)等の東京一極集中に関する懇談會(huì)　第2回資料」（2020年7月10日）

2020年2月以降Web會(huì)議システムも利用も増加しています。今後社內(nèi)會(huì)議はWebでの開催で問題ないと考える人が63％と高い比率を示しており、新型コロナウイルスが終息した後でもテレワークやWeb會(huì)議を利用した在宅勤務(wù)が定著する可能性が高まっています。
在宅勤務(wù)が普及すると、都心部のオフィス需要が低下し、代わって近郊や地方へ移住を希望する人が増加するとの指摘が出ています。都心 への通勤回?cái)?shù)が減少したり不要になったりすることで自宅に仕事用のスペースを確保したいとの欲求が高まっています。
地方への回帰を求める人も増えているようです。ある就職情報(bào)會(huì)社の調(diào)査によれば、20歳代のU?Iターンや地方での転職希望について2020年 4月と同年2月を比較すると14ポイント増加していることがわかりました。新型コロナウイルス感染者が増加している都市部で働くことにリスクを感じ、今後テレワークでの業(yè)務(wù)遂行が続くならば地方に住むたいと考えているのです。在宅勤務(wù)は、仕事が少なく収入が確保しにくい地方在住のデメリットを解消してくれるとの見方が広がっているのではないでしょうか。

物流の変化と輸出規(guī)制

新型コロナウイルス感染癥は、世界中のモノの流れを一変させました。「世界の工場(chǎng)」といわれてきた中國(guó)で感染が広がったことで、グローバル?サプライチェーンが世界各地で寸斷され、さまざまな物資の供給が途絶えました。人材の移動(dòng)も制限されるなど、物流リスクが顕在化しました。WTO事務(wù)局によれば、80か國(guó)で新型コロナウイルスに関連した一部品目の輸出禁止または制限措置が取られています。こうした製品供給のグローバル化は、ウイルスや自然災(zāi)害などが世界で同時(shí)に勃発すると一気に崩壊の危機(jī)に直面することから、地産地消モデルを再評(píng)価し狹域でのサプライチェーンを目指すべきとの意見も出ています。

ロンドンVS東京　一極集中比較

新型コロナウイルスによって働き方やヒト?モノの流れに変化が生まれ、國(guó)土や社會(huì)の長(zhǎng)期的な展望は根本的な見直しを迫られています。とりわけ東京への一極集中に対しては従來の都市偏在から地方創(chuàng)生という枠組みの中での議論をさらに進(jìn)めていく必要があります。國(guó)土交通省では、先進(jìn)國(guó)の大都市と比較して、東京の一極集中の背景を分析しています。

2020年7月に開催された「企業(yè)等の一極集中に関する懇談會(huì)」では、わが國(guó)では主要な大學(xué)が東京に集中しているため毎年の新規(guī)採(cǎi)用者が東京に集積されていること、大企業(yè)の東京本社比率が長(zhǎng)期間にわたって高止まりしていること、あるいはまた、地方の企業(yè)の生産性や給與水準(zhǔn)が低く、起業(yè)率も低いままであることなどを指摘しています。

図2：國(guó)內(nèi)地域との超過転出入人口（2018年）

出典：國(guó)土交通省「企業(yè)等の東京一極集中に関する懇談會(huì)　第2回資料」（2020年7月10日）

イギリスでは地方に大學(xué)が多く、ロンドンでは大學(xué)進(jìn)學(xué)の世代が都市を離れる「転出超過」が起きており、その數(shù)は約10萬人。これを東京と比べると、地方から主要大學(xué)の入學(xué)を目指す人が6.5萬人で「転入超過」になっています。またロンドンでは30歳代、40歳代のファミリー世代も転出超過になっています。同懇談會(huì)では、大學(xué)の立地が東京一極集中の特殊性の一つといえるのではないかと指摘しています。

東京―ロンドンの比較では、開発規(guī)制の厳しさにもスポットを當(dāng)てています。わが國(guó)では、市街化區(qū)域內(nèi)では一定の基準(zhǔn)を満たせば開発は認(rèn)められ、特に都心部では容積率緩和制度も広く活用されています。これに対してイギリスは原則として全ての開発行為に計(jì)畫許可が必要 で、自治體の裁量によって厳しく運(yùn)用されています。ロンドンをはじめ都市の郊外には原則開発が認(rèn)められないグリーンベルト地帯が指定されており、都市の外縁が規(guī)定されています。
新型コロナウイルスの感染拡大は、わが國(guó)の國(guó)土を今後どのように発展させていくべきかの議論の過程で、大きなインパクトを與えています。