スマートシティとは、エネルギーの管理や生活インフラにIoTを活用することで、
環(huán)境に配慮しつつ、人々の生活の質(zhì)を高め、経済発展を目指した街づくりのことを言います。
街を単位としたIoT化の取り組みは、世界の各地で、そして日本でも著々と進(jìn)んでいます。
今回は、街中でのモノや人のつながりが日常生活に
どんな影響を與え、どう便利になるのかを見(jiàn)ていきましょう。
街の中で、どこにあるか/どこにいるかがすぐわかる
生活の中で役立つIoTの身近な例として、カギや財(cái)布などの大切なものに付け、忘れ物?落とし物を見(jiàn)つける「落としものタグ」があります。大切なものに小さなICタグを付けておくことで、自分のスマートフォンで、いつ、どこでなくしたかがわかる仕組みです。カギや財(cái)布以外にも、ペットの首輪に付けておけば、いつでもペットの居場(chǎng)所を把握することができます。タグがスマートフォンから一定以上の距離が離れたときにアラームを鳴らすこともできるので忘れ物の防止に使うこともできます。また、タグの付いたものをなくしたときは、忘れ物のそばにいる他のユーザーの力を借りて探すことができるモードも用意されています。
最近では、交通機(jī)関の落とし物センターや、イベント會(huì)場(chǎng)の忘れ物預(yù)かり所にタグ付きの落とし物が屆くと、持ち主に通知する仕組みも整備されつつあります。また、同様の技術(shù)を使って、認(rèn)知癥や高齢者の見(jiàn)守りに活用する取り組みも進(jìn)んできています。こうしたサービスも、街レベルでのサポートが可能になれば、検知の精度が上がったり、さらに広範(fàn)囲を検索できるようになるなど、より使いやすく、そして便利になっていきます。

忘れ物タグの例:MAMORIO社のMAMORIO
バルセロナ市のスマートシティ実現(xiàn)の取り組み
2014年、スペインのバルセロナ市は、EUでのイノベーションを推進(jìn)する都市に選定されました。市民や観光客向けのサービス拡充を目的にWi-Fi網(wǎng)が整備されましたが、そのネットワークは街のさまざまなサービスに生かされています。
たとえば、街のゴミ箱の容量をセンサーで監(jiān)視し、いっぱいになったゴミ箱だけを収集する仕組みにしています。こうすることで、収集業(yè)務(wù)の効率化や交通渋滯の緩和に貢獻(xiàn)しています。また、市民向けの駐車場(chǎng)の満空情報(bào)もセンサーで監(jiān)視しており、市民はスマートフォンアプリケーションを使って、いつでも市內(nèi)の空いている駐車場(chǎng)を簡(jiǎn)単に探すことができるようになっています。これは、市民の利便性向上だけでなく、街の渋滯緩和や駐車場(chǎng)収入の拡大にも貢獻(xiàn)しています。


バルセロナ市內(nèi)のゴミ箱1


バルセロナ市內(nèi)のゴミ箱2。赤がゴミが溜まっている狀態(tài)、緑はゴミが溜まっていない狀態(tài)を示す
その他にも、照度や交通狀況に合わせた照明の調(diào)整(スマートライティング)による省エネの実現(xiàn)や、IPカメラを使った街の安全モニタリング、バス停での広告配信による広告収入拡大などにもWi-Fiネットワークが利用されています。このように、整備されたネットワーク網(wǎng)が街全體を活性化し、収益を上げるためのさまざまな取り組みに活用されているのです。バルセロナ市のスマートシティプロジェクトでは、産業(yè)の活性化や雇用の創(chuàng)出につながり、年間89億ユーロも取引が増えたそうです。
※引用元:シスコシステムズ合同會(huì)社資料『社會(huì)インフラとしてのWi-Fiがもたらす地域のイノベーション』
命をつなぐ、徳島県美波町での実証実験
日本でも、さまざまな地域でLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークを使った取り組みが進(jìn)んでいます。LPWAとは、低い消費(fèi)電力で、比較的長(zhǎng)距離(數(shù)km?數(shù)十km)の伝送に向くネットワークです。攜帯電話に使われるLTEや3Gと比較して安価で利用しやすいことから、IoTデバイス向けに普及が進(jìn)みつつあります。國(guó)內(nèi)の実証実験の実例を見(jiàn)てみましょう。
近い將來(lái)に起こると言われている南海トラフ巨大地震が起きたときに、津波の被害が予想される徳島県海部郡美波町では、このLPWAを応用し、災(zāi)害時(shí)でも「止まらないネットワーク」を整備し、住民の避難誘導(dǎo)に生かす取り組みを進(jìn)めています。住民はスマートフォンやタグ型のセンサーを持って移動(dòng)することで、警報(bào)の表示や避難者?避難所の位置把握に生かします。平常時(shí)には、同じ仕組みを使って要支援者や子どもの見(jiàn)守りが行えます。

出典:総務(wù)省ホームページ (http://www.soumu.go.jp/main_content/000469031.pdf)
「IoTサービス創(chuàng)出支援事業(yè) 提案概要」(総務(wù)省)(http://www.soumu.go.jp/main_content/000469031.pdf)を加工して作成
街の人々をつなげるIoT
こうしたIoT向けのネットワーク網(wǎng)が整備されると、地域の情報(bào)配信などに生かすこともできるようになります。その街に住む人を?qū)澫螭趣筏骏攻蕞`トフォン向けの「街アプリ」を開発すると、さまざまなコミュニケーションが生まれます。活動(dòng)量や健康狀態(tài)が測(cè)れるウェアラブルデバイスと組み合わせれば、ジョギング?サイクリングコースの案內(nèi)に加えて、地域住民同士でタイムを競(jìng)ったり、勵(lì)ましのメッセージを送ったりすることもできるようになります。散歩のシーンでは、おすすめの散歩コースの紹介だけでなく、一緒に散歩をするペットの情報(bào)交換、周辺のお店のリコメンドなどにも活用ができるようになります。普段あまり接點(diǎn)のない住民同士であっても、街を接點(diǎn)に、こうしたアプリやネットワークを通じて、コミュニケーションが活性化していきます。
公共スペースやバス停などに設(shè)置されているサイネージ(電子看板)もIoT化すれば、たとえば、散歩で立ち寄るベンチ周辺に設(shè)置されているサイネージに、近くのカフェの情報(bào)を表示し、アプリにはケーキセットの割引クーポンを配信して來(lái)店を促したり、ランニング中の人には近くのコンビニエンスストアで利用できるドリンクの割引券を配信する、といったことが可能になります。住民や利用者に有益な新しいお店の情報(bào)を?qū)盲堡椁欷毪韦悉猡沥恧蟆ⅳ陚?cè)も認(rèn)知度?売上の向上が見(jiàn)込めます。また、こうしたアプリやタグが日常的に運(yùn)用されていれば、街の活性化や日常生活の充実につながるだけでなく、災(zāi)害時(shí)にも活用できることは先に述べたとおりです。
利便性の向上、サービスの改善、コミュニケーションの活性化などの日常生活でのメリットはもちろん、災(zāi)害時(shí)にも支え合える環(huán)境作りとしてのIoT。街の中がもっとつながれば、安心?安全で豊かな生活が実現(xiàn)されます。街をつなげるIoTは、結(jié)果として、モノだけでなく、人も出來(lái)事もつなげて、より暮らしやすい環(huán)境を提供すると言えるでしょう。

株式會(huì)社ウフル IoTイノベーションセンター マネージャー
松浦真弓さん
株式會(huì)社マクニカにて、集積回路のアプリケーションエンジニアとして大手製造業(yè)の技術(shù)サポートを擔(dān)當(dāng)。その後、ラティス?テクノロジー株式會(huì)社にて、10年以上にわたり、 製造業(yè)を中心とした3D CAD関連ソフトウェアのマーケティング、 製品企畫、パートナー営業(yè)に従事し、同社の成長(zhǎng)に貢獻(xiàn)。近年は、建築?建設(shè)業(yè)界の 3Dデータ活用を提案?導(dǎo)入支援するエバンジェリストとして活動(dòng)した。業(yè)務(wù)と関連した活動(dòng)として、iOS端末のエンタープライズ利用を促進(jìn)する活動(dòng)を展開する一般社団法人iOS コンソーシアムで、製造業(yè)でのタブレット活用を推進(jìn)する製造ワーキンググループを発起人として設(shè)立し、約3年間、リーダーを務(wù)めた。2016年5月より現(xiàn)職。
※2017年12月現(xiàn)在の情報(bào)となります。