長女の財(cái)産か、父の財(cái)産かをはっきりさせよう

名義預(yù)金は、相続稅対策のなかでも確実に注意したいことです。子ども本人が把握しておらず、通帳や印鑑を親が管理している狀態(tài)であれば、「名義預(yù)金」とみなされて、稅務(wù)署から相続稅の申告漏れを指摘されてしまうでしょう。
長女が家に入れていたお金は父が自由に使えるものであり、しかも長女がその口座の存在すら知らなかったために、名義は長女であっても父の相続財(cái)産となります。
ただし、長女から「預(yù)かっておいて」と言われたものであれば、長女の「預(yù)け金」であり、父の相続財(cái)産ではなくなります。
事業(yè)を行っていた人の中には、給料を妻や子どもたちに直接渡さず、それぞれの名義で預(yù)金することがありました。「自分が死んでしまったあとの、妻や娘の食い扶持だ」と考え、本來は自分の財(cái)産にもかかわらず、妻や子どもの名義にしていたというわけです。

また、現(xiàn)在は本人以外の名義で預(yù)金口座をつくることはできませんが、もっと単純に、「祖母が金融機(jī)関の付き合いで、定期積金をすることになり、自分の名前では相続財(cái)産になってしまうと思い、孫娘名義で毎月5萬円を積立てしていた」といったケースもよくあることでしょう。
この場合も、孫がこの定期積金の存在を知らなければ、いわゆる「名義預(yù)金」になってしまいます。
定期積金の場合、満期によってお孫さまが受け取った満期金すべてが、贈與稅の対象になることも注意が必要です。これは、定期預(yù)金ではなく「定期積金」の話です。定期積金は、毎月5萬円といった金額を積み立てていくものです。毎月5萬円であれば年60萬円で、贈與稅の基礎(chǔ)控除（年間110萬円までは非課稅）の範(fàn)囲內(nèi)なので非課稅に見えるのですが、そうではありません。定期積金は、最初から毎月の積立額と積立総額が決まっているので、満期額に一括して贈與稅が課稅されます。
この事例の場合、5年契約なら60萬円×5=300萬円が贈與稅の対象になってしまいます。

ペイオフ対策で複數(shù)の金融機(jī)関の口座を持っていた

ペイオフ対策として、利用する金融機(jī)関を複數(shù)に分けていたケースもあります。私のお客様の事例では、近隣の地銀から都銀、郵便局、さらにはネット銀行まで、なんと12もの金融機(jī)関に預(yù)けていました。
その後相続が発生し、長女はこれほどの金融機(jī)関と取引していたことに驚き、すべての殘高証明書を自分で取得するのを諦めてしまいました。
昔は銀行に預(yù)けている預(yù)金が全額保護(hù)されていましたが、2000年以降のペイオフ解禁で、1000萬円とその利息しか保護(hù)されなくなりました。このことをきっかけに、金融機(jī)関を複數(shù)に分ける人が増えたのです。
被相続人である父と相続人である子どもの意思疎通が少なかった場合、すべての金融機(jī)関から殘高証明書を取得するには、かなりの労力を要します。
この事例の弊害は、相続稅の申告の際に必要な殘高証明書が漏れてしまうことです。取引があった銀行がわからなければ、殘高証明書の発行依頼も出すことができません。結(jié)果として、稅金の計(jì)算のもととなる相続財(cái)産から漏れてしまうのです。
これに対して稅務(wù)署は亡くなった人の名義ですべての金融機(jī)関に殘高照會をかけるため、「漏れていましたよ」という指摘を受けてしまいかねません。
生前のうちに、子どもへ取引のある金融機(jī)関を伝えておくことは大事なことです。これは、金融機(jī)関を分けていてもいなくても一緒です。遺言書には、取引のある金融機(jī)関を開示する必要があるため、遺言書を殘す準(zhǔn)備を行うことが安心につながります。

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