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コラム vol.471-8
  • 土地活用稅務コラム

CASE08稅務対策か、賃貸住宅経営で収益を増やすか

公開日:2024/03/29

父は、自分の資産を子どもたちに相続するときの相続稅の試算をした結果、「相続稅をゼロにしたい」と考え、賃貸住宅を何棟も建てはじめました。気に入った建物があれば、中古であっても購入し、金融資産をどんどん不動産資産に代えていきました。借入金も大きくなり、一時は相続稅が減少し、父の計畫したとおりにはなりました。それから20年が経ち、健康な父は精力的に不動産経営のノウハウを蓄積し、賃貸住宅経営を軌道に乗せ、収益が増え始めました。借入金は減り、不動産所得稅は最高稅率、相続稅額も右肩上がり狀態となりました。
20年前に相続対策で始めたことが、逆に所得稅と相続稅を引き上げることになり、父としては不本意なのかもしれません。
しかし、殘される家族にとっては、資産価値もある上に収益が増加しており、とても喜ばしい狀態になっています。

相続対策として金融資産から不動産資産に変え、相続対策を行った結果、20年後に稅務対策にならなくなってしまったというケースです。
たしかに所得稅は最高稅率、相続稅額も右肩上がり。父としては、「こんなはずではなかった…」という気持ちかもしれません。
しかし、稅金が高くなるのは、それだけ所得があがっているということです。たとえ稅金を多く払っても、キャッシュが潤沢であれば、父も家族も生活に困ることはないどころか、より豊かな生活を送ることも可能でしよう。

納稅資金を確保できていれば、稅務対策にこだわる必要はない

もともとは、金融機関からの借入でマイナスの財産をつくり、相続稅の対象になる資産総額を下げたかったはずです。ところが思った以上に賃貸住宅経営が軌道に乗りうまくいき、借入金も順調に返済し、今度は所得稅や相続稅が増えてしまいました。
健康で長生きできて、借入金を順調に返済。賃貸住宅の経営は好調で、所得稅も相続稅も増えていく。「けっきょく、稅金が増えてしまうのか…」と父は思っているかもしれません。
もちろん、相続稅の支払いをできるだけ少なくしたいという気持ちはわかります。しかし、殘される家族からすれば、相続した段階で多くの借入金があり、これから賃貸住宅経営を行っていくことに、大きなプレッシャーと不安を感じることでしよう。
それよりも、不動産活用によって収益を継続的に生み出すことで、債務控除による稅務対策はなくなったとしても、殘された家族が安心して暮らせる狀態は、むしろ好ましいのではないでしようか。

この発想を資産家の方にお話しすると、皆さん「そのほうがいいですね」と、特に子ども側から言われるケースが増えています。
ある事例では、あまり利用価値のないところにたくさんの大きな土地を持っている人がいました。その狀況で稅務対策をするよりも、それが、面積が半分とか3分の1になっても、もっと利用価値のあるところに土地を買い替える、あるいは土地と賃貸住宅をセットで購入するという対策をとり、將來に向けて資産を増やす戦略を選択しました。結果的に、相続人には、その方法が喜ばれました。
また、別のケースでは、當初は稅務対策として、これまで自宅近辺の土地を使って賃貸住宅経営をしていた人が、「賃貸住宅経営で注意することは、よりよい(資産価値の高い)不動産に組み換えすること」と気づき、物件の資産価値を上げて、資産全體の質と量を増やしていきました。
結果として相続稅は多少増えても、それに耐えられるだけの納稅資金を確保するのはもちろん、より大きな資産へと増やすことに成功したのです。

「増やす」もキーワードに加え、稅務対策に偏らない流れをつくっていきたい

法人の経営者や賃貸住宅のオーナーの中には、不動産を使った相続対策によって、「稅金をとにかく減らしたい」と考える人も多くいます。しかし、少し発想を転換して、「稅務負擔が大きくなっても、より収益があって手元に財産が殘るほうが良い」という考え方をしてもいいのではないでしょうか。むしろ、もっと増やす方向に考えてもいいのではないかと思います。

以前は、私が相続対策を行う場合、財産管理に対する考え方としては、「財産を分ける」「稅務負擔を減らす」という考えで相続対策を行っており、「増やす」という考えは、あまり持っていませんでした。
お客様においても、稅務負擔を減少させることを優先し、財産をどんどん縮小する方向に持っていきがちでした。
しかし本來は、財産をどれだけ増やしていくかのほうが重要であり、稅金などの費用は払うべきです。子どもや相続人や地域のために、いかにいい財産を殘すかという考えを持つことも、大切なのではないでしょうか。稅金をいくら払っても手元に殘る財産(換金性の高い資産であれば、なお良い)が多ければ、殘された家族も幸せだと思います。 アメリカや歐米諸國を見てみると、財産はどれだけ増やしていくかがポイントで、稅金やその諸掛りは結果財産が増えて、相続人の手殘り財産が増えればいいのではないか、配偶者や子どもに、いかに資産価値の高い財産を殘してあげるかが重要だと考える人のほうが多いようです。日本ではまず稅務対策を考えたいと言う人がいますが、「財産を増やす」考え方をお話しすると、多くの相続人は「その方がいい」と言います。

タワーマンションの評価額に関する最高裁判決がありました。稅理士の立場から見ても、稅務負擔を抑えることだけを意識しすぎることは、必ずしも相続対策としておすすめできるものではありません。
私は、これからは「稅務負擔を減らす」よりも「資産を増やす」という考え方を提案していきたいと思います。

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