今回訪れたのは、京都市內(nèi)、築約120年の町家で
店を構(gòu)える「sumao(すまお) すまいの
雑貨店」。
趣ある店には、店主である浜谷冨美子さんの
視點(diǎn)で選んだ生活雑貨が所狹しと並んでいます。
「選ぶものによって、暮らし方さえも変わる」
という浜谷さんに、
ものの選び方やおすすめの雑貨を伺いました。
2023.08

古い町家の「ミセの間」で
住まいにまつわる道具を

4畳半ほどの和室と土間が店のスペースに。キッチン道具や生活雑貨、古道具などが並ぶ。
明治35年に建てられた町家を改修した店。素通りしてしまいそうな小さな間口に惹かれて中に入ると、町家獨(dú)特の商い用スペース「ミセの間」に、キッチン道具やかご、うつわ、金具など、さまざまな暮らしにまつわる雑貨が並んでいます。寶物探しのように、あれもこれもと手に取らずにはいられません。これらはすべて店主の浜谷さんが選んだもの。実際に使ったり試したりしながら、獨(dú)自の選択眼で多様なアイテムを取り上げています。「どれも私の暮らし方のフィルターを通ったもの。ものを選んで、それを使いながら生活することは、どういう暮らし方をするのかに直結(jié)していると思います」と浜谷さん。そもそも店を開(kāi)いたきっかけは、町家に移り住んで自分の暮らし方が大きく変わったことだそう。その後、町家の保存?活用に関わる仕事や雑貨店勤務(wù)などを経て、自分が暮らしの中でいいと思ったものを伝えたいという思いが、sumaoに結(jié)びついたと言います。

「実際に使ってみたら、とても良かったですと、わざわざ言いに來(lái)てくださる方も多いんですよ」と店主の浜谷さん。商品ごとに選んだ理由や実體験があるので説得力も抜群。
シンプルなつくりのものは、
シンプルに働いてくれる
大小さまざまなかごやザル、蒸籠に椀…。浜谷さんの暮らし方から導(dǎo)き出された生活雑貨は、木をはじめ自然素材のものが多くなっています。「木だったり鉄だったり、素材自體の特性が生かされているものに惹かれるのだと思います。見(jiàn)た目もすっきりとしてるし、シンプルなつくりをしているものは、機(jī)能もシンプルでよく働いてくれるんです」。sumaoでは「催しごと」として、実際にキッチンで使い方や楽しみ方を體験してもらうイベントも不定期で開(kāi)催しています。「たとえば木のまな板は、使ったらふきんで水気をすぐに拭き取れば黒くなりにくいんです。自然素材のメンテナンスの仕方を知れば取り入れやすくなる。そういうことも伝えていきたいですね」

見(jiàn)ているだけでも和む、自然素材を使った道具たち。フックも商品の一つ。

しゅろのたわしなど昔ながらの道具も。話を聞くうちに使ってみたくなる。
開(kāi)店以來(lái)の人気雑貨をはじめ、
浜谷さんがぜひ皆さんに
おすすめしたいという
生活雑貨をピックアップしました。

「朝の時(shí)間が激変した!」と利用者から聲が上がる人気商品。「ふっくら焼き上がります。一般の方向けに隅が丸くなっているのがいいんです。お手入れはしゅろのたわしでOK。意外に手間なしです」
銅の卵焼き器7,000円、しゅろ束子S型500円。

コンパクトで卓上においても邪魔にならない鰹節(jié)削り器。気軽に削りたてを味わえる。新潟で鉋(かんな)の木部を製造する大工道具メーカー?臺(tái)屋のもの。
赤香 鰹節(jié)削り器 臺(tái)屋 青紙×ウォルナット14,850円。

「私はコンパクトな暮らし方をしたいので、アウトドアグッズはお?dú)荬巳毪辘胜螭扦埂埂%幞攻匹%螭日艋\のセットはそのまま火にかけられ、手軽に使える。
アウトドア蒸籠 メスティン用 2段蒸籠+メスティン9,800円。

「置いたときに先端が浮くようになっているので下が汚れないんです。これもずっと人気の商品ですね」。こちらは新潟燕三條のもの。「小サイズは保存容器からの盛り付けや取り分けなどに重寶します」
トング大1,200円、小880円、ミニトング660円。

円形部分で大さじと小さじが計(jì)れるスパチュラ。「調(diào)味料を入れて混ぜて、そのまま味見(jiàn)しても木製だから熱くない。見(jiàn)た目もかわいいでしょう(笑)」
木製 計(jì)量スパチュラ1本1,250円。

町家で店を開(kāi)いて最初に扱ったのが、ほうきとはりみだったそう。しゅろのほうきは數(shù)種類が揃い、掃き心地がまったく違うので、ぜひ試して。
しゅろのほうき3,500円~。
カスタマイズする家具「もくわく®」
プロジェクトも進(jìn)行中
ものを選ぶとき、「破棄されるときにどうなるか」も考えるという浜谷さん。「だから木のように自然に還るものに手が伸びてしまうんですね」。そんな浜谷さんが今、家具の使い捨てを減らしたいという視點(diǎn)で進(jìn)めているプロジェクトが、無(wú)垢の木材を枠狀にした家具「もくわく®」です。スケールの異なる4タイプを連結(jié)させて、収納棚やベンチ、機(jī)など暮らし方に合わせてカスタマイズできる家具です。住む家が変わっても、組み合わせ方を変えて対応できるので使い続けることができます。「木材の地産地消をめざしていて、日本各地で育った木をその土地の製造所で製作しているのも特徴です。木の種類も選べるんです」。実際に店內(nèi)にも什器として使われています。さらに、浜谷さんは別拠點(diǎn)として大和ハウス工業(yè)の創(chuàng)業(yè)初期の戸建住宅のフルリフォームも進(jìn)めているそう。「今後もさまざまな暮らし方の提案をしていきたいと思っています」

「もくわく®」は店內(nèi)でも使われている。4タイプを自分で連結(jié)できるので、暮らし方によって使い方を変えられる。「たとえば故郷の木だったり、取り寄せのように有名産地の木を使ってみたり。産地を選べることも目標(biāo)にしています」

ジョイントパーツで連結(jié)が可能。

すべてに産地と樹(shù)種が刻印されている。

子ども用にアレンジしたもの。腳やフック、引き出しをつけたり、好きな色を塗ったりも。

細(xì)い通りに面した店。旗が目印!
sumao すまいの雑貨店
京都府京都市中京區(qū)巖上通蛸薬師下ル宮本町803-1
tel.075-200-3219
※営業(yè)日?営業(yè)時(shí)間はウェブサイトやSNSでお知らせしていますのでご確認(rèn)ください。 sumao.info
※「もくわく®」についてはこちらから mokuwaku.jp
※表示価格は消費(fèi)稅込み 2023年 8月現(xiàn)在。
詳しくはsumao すまいの雑貨店のウェブサイトをご確認(rèn)ください。
暮らしにいいものを探して
- vol.1 香りで、暮らしに余白をつくる[前編]
- vol.2 香りで、暮らしに余白をつくる[後編]
- vol.3 日々の食卓に。淡路島のうつわ工房を訪ねて
- vol.4 京都、町家の生活雑貨店で暮らし方をも再発見(jiàn)する
- vol.5 旅と暮らしがつながる店で心地よい時(shí)間を見(jiàn)つける
- vol.6 上質(zhì)な眠りで豊かな暮らしを育む[前編]
- vol.7 上質(zhì)な眠りで豊かな暮らしを育む[後編]
- vol.8 自由に使って楽しもう!ラグの魅力を再発見(jiàn)[前編]
- vol.9 自由に使って楽しもう!ラグの魅力を再発見(jiàn)[後編]
- vol.10 観葉植物と心地よく暮らす[選び方編]