小泉八雲(yún)の怪談にも収められる伝説の「うば桜」
- 更新日:2013年03月24日
- カテゴリ:四季だより
その伝説とは…
昔、子寶に恵まれなかった長者夫婦が寺で薬師如來に祈願したところ、かわいい女の子を授かった。
乳母のお袖が「自分の命とひきかえにしても娘の命を救ってください」と薬師如來に祈願すると、娘は次第に病が癒え、かわりにお袖が死んでしまった。
薬師如來に桜の木を寄進すると約束したお袖の願いを長者夫婦は葉え、本堂前に植えられた桜は毎年お袖の命日頃に見事な花を咲かせることになった...というもの。
しかし、今年は全國的に桜の開花が早いそうで、3月20日頃にはもう花が散りはじめていました。
小泉八雲(yún)の『怪談』には、「乳で濡れた、女の乳房のよう」と書かれているこの桜には、お袖乳母の娘への愛情の深さを今に伝えてくれています。
小泉八雲(yún)の『怪談』には、「乳で濡れた、女の乳房のよう」と書かれているこの桜には、お袖乳母の娘への愛情の深さを今に伝えてくれています。
大寶寺は平安時代の末期あるいは鎌倉時代初期に建てられたといわれ、愛媛県下で最も古い木造建築として國寶に指定されている本堂に、藤原時代初期の作で、國の重要文化財でもある本尊の阿彌陀如來座像や脇仏の阿彌陀如來と釈迦如來も安置されている由緒正しきお寺です。毎年3月28日に御影供法要が行なわれていて、この日だけ本堂の文化財が一般公開されるということですので、哀しくも美しい伝説をもつ「うば桜」とともに見てみたいものです。
(寫真はすべて平成25年3月撮影)












