選奨土木遺産として認定された「明治橋」
- 更新日:2011年10月23日
- カテゴリ:周辺情報
八幡浜には酒蔵や古いまち並みにノスタルジックな港町風情が殘っています。
そんなノスタルジーを感じさせてくれるものの一つに、千丈川に架かる鉄筋コンクリート製の「明治橋」 (分譲地より約31km)があります。
選奨土木遺産とは「土木遺産の検証を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的」とし、社會へのアピール、土木技術者へのアピール、まちづくりへの活用、失われるおそれのある土木遺産への救済などが促されることを期待した土木學會による認定制度。
アーチの下側に路面がある鉄筋コンクリートの下路橋で、現役としては國內で最も古いことが評価されています。
現在架かっているのは二代目の橋で、もともとの橋はアーチ型ではなく、1904(明治37)年頃に木製トラス(直線部材を三角形狀に結合して組み合わせた構造)橋だったそうです。
八幡浜出身で日本の航空機の父とも呼ばれる二宮忠八翁が少年時代、初代明治橋のたもとで自作の凧をあげ、それを多くの人に見せて売って家計を支えていたというエピソードも殘っています。
完成した當時は橋腳のない橋は珍しく、近郷近在から弁當持參で見物に來る人もあったとか(昭和62年発行八幡浜市誌より)。
1930(昭和5)年に現在のアーチ型の鉄筋コンクリート橋に掛け替えられたそうです。
明治橋の周辺には八幡浜の中でも特に古い建物がたくさん殘っています。造り酒屋の煙突、路地の理髪店や酒屋、雑貨屋などなど…。
賑やかさ、華やかさとはないかもしれませんが、しっとりした何とも言えない懐かしさが魅力のエリアです。
(寫真は2枚とも八幡浜市より提供いただきました)