『オーナー日記』ver.2 ~虹の中にいたら虹は見えないんだな?!?/h2>
- 更新日:2011年11月14日
- カテゴリ:オーナー日記2

さくらさくら 満開(2011年7月8日撮影)

同、現(xiàn)在の挿し芽(一部はゼラニウム)の様子(2011年11月7日撮影)。
第2回: 虹の中にいたら虹は見えないんだな。
日當(dāng)たりのいいところで花を作りたい、それが潛在的かつ強(qiáng)迫的な欲求だったんだけど、むろんそれだけなら杵築じゃなくても移住候補(bǔ)地はいくらでもあります。
國內(nèi)外をあちこち物色した結(jié)果、外國を除外した理由はなんといっても食事。和食はもちろん、どんな料理でも日本が一番。フランス人がグルメだなんて時代遅れの劣等幻想です。
フランス料理もイタリア料理もスペイン料理も日本で食べるのが一番美味しい。だってさ、テレビで食べ物関連の番組を年がら年中早朝から深夜までこんなに流してる國なんてないって。
で、日本の候補(bǔ)地中での杵築の魅力は、豊富で多種多様な溫泉(溫泉てのは長く外國で暮らしているとほとんど「望郷」と同義語になる)、安くて新鮮美味な魚介に野菜や果実、溫暖な気候と風(fēng)光明媚な自然。
それから交通の便ね。大分空港もさることながら、福岡空港までおよそ2時間。こいつは充分便利です。だって、東京の世田谷からだって成田空港までなにやかや3時間はかかるんですぜ。福岡からは歐米まで飛んでないって?
あのね、もう時間に追われるビジネスマンじゃないんだから、ここはまずバンコクへ飛んで、そこから好きなとこに行くの。シンガポール、クアラルンプールでもいいけど、バンコクではあらゆる航空會社のチケットが格安で手に入る。
加えて、行き帰りに、安いショッピングと美味しいタイ料理、上質(zhì)なマッサージを楽しめる。奮発してビジネスクラスをおごるなら、同じタイ航空で乗り継げば、福岡からすべての路線をかなり安くビジネスクラスで飛べる。これはシンガポール乗り継ぎのシンガポール航空や、クアラルンプール乗り継ぎのマレーシア航空でも同じ。福岡から成田経由で飛ぶなんてもったいない。
いやあ、ほんと有り難いとこですよ、ここは。だけど、インターネットがなかったら二の足踏んでたかも。ケーブルTVでブロードバンドが可能と聞いたのが決定打でした。実際には移住後まもなく光ファイバーが繋がったので、都會から離れている不便さはまず感じないです。いいことばっかし。ま、ほとんど。
移住してからは、當(dāng)?shù)丐文坑耋w験は一応やらしてもらいました。守江灣の潮干狩り、加貫港のコアジ釣り、そのあたりのワラビ採り、タケノコ掘り、木苺摘み…。ワカメを採るときにゃあ、シンガポールでは月一でダイビングに使ってたウエットスーツを著込んで、権現(xiàn)鼻の先まで入りました。そりゃあ、面白くないわけがないですよ。
ただね、なんでも簡単にすぐ山のようにとれちゃうんです。贅沢な話しだけど、これってちょっと有り難みがないなあ。それに、季節(jié)それぞれの山海の幸は、都會では考えられないようなお値段で潤沢に出まわっているんです。大分に限ったわけじゃなくて九州全體がそうなんですね。食べ物についてはほとんど地産地消でいけちゃうから、タイの洪水で食材が不足してきたとか、TPPに加盟すると農(nóng)水産物がどうだとか、全然実感として迫ってこない。
それに、もともとズボラなたちなんですねえ、ワタシ。新鮮なサカナは當(dāng)然大好きだけど、釣りはめんどくさいし、大量に捕れても困るだろうから、自分で釣ってこようとは考えない。
野菜も、自分で作れば楽しそうだと思っていても、蟲や鳥にやられるのは癪だし、農(nóng)薬使うのは嫌だし、作ったら作ったで沢山できすぎて往生しそうだから作らない。
水は天からもらい水、じゃないけど、サカナも野菜も優(yōu)しいご近所様がお裾分けしてくださる時には、むろん喜び拝んで貰い受けます。おサカナならアラまで、芋ならしっぽまで、捨てることなくすべて有難くいただきます。
ま、これは料理上手なカナイあってのことなんですけどね。足向けて寢られないご近所様が何軒もあります。ご近所からのお恵みがこない時には、Aコープやら、サンリブやら、ナカノやら、アタックスやら、コマツやら、新鮮市場やら、オレンジやら、ダイレックスやら、産直の露天とか、よりどりみどりのお店で仕入れます。
でも、外食もしょっちゅうします。外國と違っておいしい食事が気軽に楽しめるし。旅行にもかなりひんぱんに出かけます。観光地の中に住んでいるようなものなので、遠(yuǎn)出をすることはあまりないんだけど。なんせズボラですからね、いい自然環(huán)境のもとで暮らしたいと言っても、自己完結(jié)で田舎暮らしをしたいわけではない。
不器用だし、自分で出來ることが限られているせいもあるけど、おカネ出してプロに頼めるならぜひともお願いしちゃう。ま、こういう不精な生活態(tài)度も、ささやかながら地域経済への貢獻(xiàn)になってるんじゃないか、なんて都合のいいように自己弁護(hù)しつつ。
花はせっせと育てます。通りを散歩する人にも楽しんでもらいたいし。食べる必要がないから、花はいくら咲いても困らない。これって究極の贅沢ですねえ。こんなこと言ったら毆られそうな、切羽詰まった貧しい國って世界にはいっぱいありますもん。
だけど、少年時代の夢だったはずのバラはあんまり作らない。なぜか? 一言でいえばやっぱり橫著なんですかね。バラっていうのは基本的にすごく手がかかるんです。それでまた愛著が湧くってのもわかるんですが、イギリスで暮らしていた時、ろくに手入れもしないのに見事に咲き誇るバラを見ちゃったんですね。あまり消毒もしないのに、病気や蟲害も少ない。土も特別たいしたことないし、下手すりゃ剪定もしないのに、四季を通じてよく咲いている。つまりね、當(dāng)たり前だけど、その土地に合っている花ってのがあるんですな。バラはそれが顕著です。合ってれば放っておいてもじゃんじゃん育つのに、合ってないといろんな世話をしないと元?dú)荬藛Dいてくれない。でね、あんまりバラにはこだわらないことにしたんです。
じゃあ、ここは九州なんだからけっこう暑い國で咲いている花が露地植えでいけるんじゃないか。かように考えて、植えてみましたよ。シンガポールでは、いつでもどこにでも咲いているコバノセンナ(カッシア)??崭郅椁胃咚俚缆费丐い衰鹰氓伐辘趣いΩ肖袱菃Dき亂れているブーゲンビリア。そして深い紫色が印象的なシコンノボタン。みんな関東じゃ、それこそ鉢植えにして屋內(nèi)に取り込まなきゃ越冬は無理という花ばかり。予想通り4回、露地で冬を越しました。ところが、去年の冬の霜には耐えられなかったですねえ。だいぶ大きく育ってたので油斷してたら、あわれ全滅。懲りずに、今年また新しい苗を植えつけてみましたが、どうなることやら。
ちなみに、ここで思いっきり元?dú)荬擞盲皮い牖ā─稀ⅳ郡趣à?、さくらさくら。これ?span style="color: black">著名な園蕓家である井明美氏作出のペチュニアの1種で、丈夫さは折り紙付き。耐暑?耐寒性に優(yōu)れ、夏でも旺盛に咲き続けるし、露地植えで冬越しする。病蟲害や海辺近くの潮害もなく、雨天でも花傷みがほとんどありません。挿し芽で容易に増えます。それから、コバノランタナ。紫と白花があって、冬場地上が枯れて枝を根元から切り落としても、春からどんどん伸びて、初冬まで長期にわたって盛大に咲き続けます。枝がよく伸びるので、上からカスケード狀にすると見栄えがします。
ゼラニウムもしっかり露地植えで越冬します。スイスの窓なんかをよく飾っているヨーロッパのゼラニウムは完全に一年草扱いです。秋になって枯れると全部処分して、春になると新しい鉢植えを買い換えるってのが定番。當(dāng)?shù)丐胜槁兜丐扦坤い袱绀Δ帧¥饯ρ预à小ⅴ单堀匹螭兜刂菠à窃獨(dú)荬擞盲皮い毪郡ⅳ辘蓼工瑜?。なかなか興味深い気候です。
棚田が美しいと聞いてベトナムの田舎まで見に行ったことがあります。洋上にきらめく夜釣りの漁船燈がたまらなく旅情かきたてるという紀(jì)行を読んで、函館恵山岬の民宿まで出かけたことがありました。
ところがさ、棚田なんて大分県には、立派なのがそこかしこにあるじゃん。夜釣りの燈りなんて、毎晩うちの窓から盛大に見えるじゃん。夜ともなれば豪奢な星々の輝き。外燈がほとんどないしね。明るくて邪魔だと思ったらてめえんちの外燈だったりして。まったく桃源郷ですな、ここは。
でも、不幸にすらいつか馴れていくくらいだから、幸福にもだんだん慣れて當(dāng)たり前に感じるようになるんですね。溫泉なんかも、移住當(dāng)初のころにくらべりゃ幸福度が薄まってきたみたいだし。
そういや、大分人ってあんまり溫泉にこだわらない人が多いんですね。源泉なのか加水なのか、掛け流しなのか循環(huán)なのか、なんて気にしないで、なんの躊躇もなくスーパー銭湯に行っちゃったり、併設(shè)されてるサウナのほうが溫泉より混んでたり。サカナなんかぷりぷりで當(dāng)たり前だと思ってるし、妙に唐揚(yáng)げやバーガー好きだったりして…。
外國に行くと誰でも日本の素晴らしさを再認(rèn)識するように、この地にずっと暮らしてる人は時々上京してみてお目々を洗ってくるのもいいかもしれません。ただね、個人的には、ここの刺身はもうすこし薄く切って欲しいと思う。あんなに盛大なブツ切りだと有り難みがない。うまいやつをちびっと出すってのが粋っていうもんですぜ。
(前略)
その虹の足の底に
小さな村といくつかの家が
すっぽり抱かれて染められていたのだ。
それなのに
家から飛び出して虹の足にさわろうとする人影は見えない。
――おーい、君の家が虹の中にあるぞォ
乗客たちは頬を火照らせ
野面に立った虹の足に見とれた。
多分、あれはバスの中の僕らには見えて
村の人々には見えないのだ。
(後略)
(吉野弘 「虹の足」より)

コバノランタナ(2011年10月31日撮影)
虹(2011年8月29日撮影)
オーナー様のプロフィールはこちら
?大分空港(分譲地から約22km)
?福岡空港(分譲地から約158km)
?Aコープ (分譲地から約6.6km)
?サンリブ(分譲地から約5.8km)
?ナカノ(分譲地から約8.6km)
?アタックス(分譲地から約5.9km)
?コマツ(分譲地から約9.2km)
?新鮮市場(分譲地から約19.8km)
?オレンジ(分譲地から約12.5km)
?ダイレックス(分譲地から約6km)