2016年4月に発生した熊本地震では、震度7の揺れを短期間に2回も観測(cè)しています。16日午前1時(shí)25分、熊本県熊本地方でマグニチュード(M)7.3の本震が発生し、益城町と西原村で震度7を観測(cè)、益城町では14日夜のM6.5の前震でも震度7を観測(cè)しており、同じ場(chǎng)所で震度7が2回起きたのは観測(cè)史上初めてのことです。
この地震では多くの建物が全半壊しました。その経過(guò)を調(diào)べてみると、4月14日夜の1回目の震度7の地震で倒壊を免れた多くの建物が、4月16日の2回目の震度7のゆれで次々に倒壊していました。それらの家屋は、14日の震度7の前震、さらに度重なる余震により、建物の柱や梁にダメージが蓄積される“ゆれ疲れ”の狀態(tài)となり、16日の本震で倒壊したと考えられます。
【図】熊本地震発生から1ヵ月の地震狀況（2016年5月14日時(shí)點(diǎn)：気象庁調(diào)べ）
地震対策で耳にする“ゆれ疲れ”ですが、この考え方が注目されるようになったのは比較的最近のことです。2013年11月にアイブリッジ株式會(huì)社（本社：大阪市福島區(qū)、代表取締役社長(zhǎng)：松田康弘）が全國(guó)の新築戸建住宅を購(gòu)入希望者1000名に対して行った調(diào)査では、約70％の人が、「ゆれ疲れ(住宅の耐震性低下)」について知らない?考えたことも無(wú)かったと回答していました。
地震を繰り返し受ける毎に住宅に
「ゆれ疲れ（住宅の耐震性低下）※」が発生します。
そのことを知っていましたか？（単一回答）
2011年の東日本大震災(zāi)でも、震度6以上が5回と大きな揺れが繰り返され、被害が増大していましたが、実はこの“ゆれ疲れ”の意識(shí)が低かったのです。ダイワハウスでは、被害を受けた家屋を調(diào)査する中で、倒壊や損壊の多くが“ゆれ疲れ”に起因していることを突き止め、連続した大きな揺れに耐えられる家の開(kāi)発を進(jìn)めました。そして2014年1月に、初期の性能を維持する「持続型耐震」を可能にした獨(dú)自の耐震技術(shù)「D-NΣQST（ディーネクスト）」を標(biāo)準(zhǔn)仕様とした、「xevoΣ（ジーヴォシグマ）」を発売しました※。今回の熊本地震を経て、“ゆれ疲れ”という言葉は地震対策のキーワードとして大きくクローズアップされることになりました。
全體（有効回答數(shù)：1000名）
【図】東日本大震災(zāi)の大きな揺れ
“ゆれ疲れ”はどうして起こるのか
日本の建築基準(zhǔn)法では、世界的に見(jiàn)ても厳しい耐震基準(zhǔn)が設(shè)けられています※。それでもどうして“ゆれ疲れ”が起きるのでしょうか。この件に関していち早く著目し、研究を進(jìn)めている大和ハウス工業(yè)総合技術(shù)研究所の山內(nèi)正康は語(yǔ)ります。
「今回の熊本地震では、1981年の新耐震基準(zhǔn)を満たしている家屋にも多くの被害が確認(rèn)されました。また、耐震化を施したはずの公共機(jī)関や小中學(xué)校の建物にも被害が出ています。その理由は、これまでの耐震基準(zhǔn)や耐震化の考え方は、1度の巨大な地震を想定したもので、今回のような連続した地震は想定されていなかったことです。
建物が大きなゆれを何回も受けると、人間が疲労がためるように耐震性能が低下し、倒壊しやすくなる“ゆれ疲れ”の狀態(tài)に陥ってしまうのです。今後は “ゆれ疲れ”を考慮した地震対策は不可欠です。
耐震等級(jí)は1～3まで。“ゆれ疲れ”対応商品xevoΣは、最高の耐震等級(jí)3を獲得
日本では、過(guò)去20年間に震度7以上の巨大地震が3回発生しています。2011年の東日本大震災(zāi)では、震度7の本震の後、約2か月間に震度6以上の余震が4回も発生しています。多くの住宅は、耐震基準(zhǔn)に基づいて建設(shè)されていますが、このような大地震では、外裝材や內(nèi)裝材が損傷したり、構(gòu)造體も損傷し、補(bǔ)修が必要になる場(chǎng)合もあります。さらに、複數(shù)回の地震にさらされると、構(gòu)造體の損傷が少しずつ拡大し、耐震機(jī)能が低下する“ゆれ疲れ”に陥ります。その狀態(tài)で、大きな揺れを受けると倒壊するリスクが大きくなります」
“ゆれ疲れ”の対策は
それでは“ゆれ疲れ”に強(qiáng)い家とはどのような家なのでしょうか。山內(nèi)によれば、
「まずは全ての構(gòu)造部材(基礎(chǔ)、柱、梁、接合部など)の強(qiáng)度が確保されていて耐震性能が満たされていること。その上で、地震に耐えるために必要な耐力壁が必要以上かつバランスよく配置されていることがポイントとなります。
耐震補(bǔ)強(qiáng)では、構(gòu)造部材を増やしたり、部材の強(qiáng)度を高めると耐震性能は高まりますが、頑丈にすれば、大きなゆれで衝撃を受けた場(chǎng)合に、大きな損傷を受けることもあるため、強(qiáng)さだけではなくある程度のしなやかさを確保することも必要です」
耐震補(bǔ)強(qiáng)以外の地震対策としては、建物上部の軽量化も有効です。具體的には、屋根材を重い瓦から軽いスレートに葺き替えたり、2階より上にある大きな家具や大量の書(shū)物などの重量物を1階に下ろすことにより、建物が地震から受ける力を軽減することができます。
また、耐震性能を維持するためには、構(gòu)造部材を劣化させないことも大切です。そのためには、防水?防錆?防腐?白アリ対策などが必要です。その上で、外壁材に隙間がないか、床下に水が溜まっていないか、土臺(tái)が腐ったり錆びたりしていないかなど、耐震性能が劣化していないかを定期的に確認(rèn)することも必要です。
地震は建築物だけではなく、人にも大きな影響を及ぼします。特に連続する揺れによる心身のストレスは大きく、熊本地震の被災(zāi)者の多くが、「疲れがとれない」「食欲がわかない」「眠れない」など、さまざまな體調(diào)不良を訴えています。これらは、人の“ゆれ疲れ”といえます。
今後、このコラムでは“ゆれ疲れ”に改めて著目し、今後気をつけるべき地震のメカニズムや建物と人の“ゆれ疲れ”対策などを紹介していきます。
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