バブル崩壊後に金融政策の一環(huán)として始まったゼロ金利政策によって、現(xiàn)在も住宅ローンの低金利は続いていますが、この低金利はいつまで続くのでしょうか。
住宅ローンは個(gè)人にとって大きな借金であり、今後金利に変動(dòng)があれば、それがちょっとした金利の差でも毎月の返済額に変化があるため、とても重要な問(wèn)題になってきます。
まずは金利のことをよく知って、今後に向けて今できる対策を考えましょう。
住宅ローンの金利は以下の表のように変化し続けています。
住宅ローンの変動(dòng)金利型の金利はバブルの崩壊と共に下降して、その後は2%臺(tái)での基準(zhǔn)金利のまま推移していることが分かります。基準(zhǔn)金利とは各金融機(jī)関での「基準(zhǔn)」として店頭に表示される金利で、実際に借り入れ時(shí)に適用される適用金利とは、そこから金融機(jī)関ごとのキャンペーンや條件などによって獨(dú)自に引き下げがなされたものとなります。
住宅ローンの金利はこの表のまま、ずっと低金利で推移していくかどうかは分かりません。
「固定金利期間選択型」、「変動(dòng)金利型」で借り入れした住宅ローンは、將來(lái)の金利水準(zhǔn)と金利引き上げ(下げ)によって返済額が変動(dòng)する可能性があり、低金利の今、高金利の時(shí)に借りた住宅ローンを低い金利のものに変えることは返済額減少に効果があります。
また、住宅ローン開(kāi)始から3年、5年、10年間は固定金利で、期間終了後にはその時(shí)點(diǎn)の金利で再度、変動(dòng)金利型もしくは固定期間選択型を選ぶ仕組みの「固定金利期間選択型」で住宅ローンを借り入れの場(chǎng)合は、それぞれの期間終了時(shí)には住宅ローン見(jiàn)直しのタイミングとも言えます。
それでは、実際の借り換えとはどのようなものでしょうか。固定金利で考えてみましょう。
例えば、現(xiàn)在A銀行から3,000萬(wàn)円の住宅ローンを1.5%の固定金利で借りており、現(xiàn)在2,000萬(wàn)円の住宅ローン殘高がある場(chǎng)合、現(xiàn)在の住宅ローン殘高を新たに固定金利が0.5%のB銀行から借りてA銀行にまとめて完済し、今度はB銀行に返済を続けるということです。
借り換えイメージ
返済途中で固定金利1.5%の住宅ローンから固定金利0.5%の住宅ローンへ借り換え場(chǎng)合

| 借り換え前 | 借り換え後 | ||
|---|---|---|---|
| 借入殘高 | 2,000萬(wàn)円 | ||
| 返済期間 | 20年 | ||
| 金利 | 1.50% | 0.50% | |
| 毎月返済額 | 96,509円 | 87,586円 | 毎月 8,923円下がる |
| 年間返済額 | 1,158,108円 | 1,051,032円 | 年間 107,076円下がる |
| 総額返済額 | 23,162,160円 | 21,020,640円 | 総額 2,141,520円下がる |
※ボーナス払いなし、元利均等返済の場(chǎng)合
借り換えのメリットとデメリット
當(dāng)然ですが、A銀行からB銀行への住宅ローンへ借り換えるメリットは、住宅ローンの利息を安くすることによって、毎月の返済額や総返済額を下げられることです。
住宅ローンを借りた時(shí)よりも金利が下がっている狀況でないと、基本的には借り換えるメリットはありません。
気を付けなければいけない點(diǎn)としては、借り換えによって発生する手?jǐn)?shù)料等の諸経費(fèi)、印紙稅など、借り換えをしなければ発生しない諸費(fèi)用がかかることです。
また、金利を下げることによって削減できる返済額より、諸費(fèi)用等の金額が上回るかそれほど差がない場(chǎng)合は、借り換えをするメリットがないと言えるでしょう。
また、以下の場(chǎng)合には借り換えをすることで、メリットが出やすいとされています。
- 住宅ローン返済期間が殘り10年以上ある場(chǎng)合
- 住宅ローン殘高が1,000萬(wàn)円以上ある場(chǎng)合
これは、住宅ローン殘高が少ない、殘りの返済期間が短いなどの場(chǎng)合は、低い金利に借り換えても効果が低いからです。また、これまでは「借り換え先の金利との差が1%以上ある」方が良いと言われてきましたが、保証料がない、事務(wù)手?jǐn)?shù)料が安いなど借り換えの諸費(fèi)用を安く抑えられる住宅ローンもあり、その場(chǎng)合には金利差が1%なくてもメリットが得られる場(chǎng)合もあります。
また借り換え時(shí)に付帯可能な団體信用生命保険の一般的な保険內(nèi)容(高度障害保障?死亡保障)を、3大疾病(がん?急性心筋梗塞?脳卒中)や8大疾病保障(がん?急性心筋梗塞?脳卒中に高血圧癥?糖尿病?慢性腎不全?肝硬変?慢性膵炎)などの特約を付けてアップグレードさせることもできます。
借り換えのタイミング
一般に借り換えを検討するのに良いタイミングとしては、以下の場(chǎng)合と言われています。
- 現(xiàn)在の金利水準(zhǔn)が、借り入れしている住宅ローンの金利より低い場(chǎng)合
- 當(dāng)初固定金利の優(yōu)遇期間が終わる時(shí)期
- ライフプランの変更(教育費(fèi)?転職?予期せぬ環(huán)境変化など)
- 金利水準(zhǔn)の変化(変動(dòng)金利での借り入れの場(chǎng)合)
また、住宅ローンの返済中にリフォームを行う場(chǎng)合には、リフォーム資金も含めて借り換えることもできます。別途リフォーム資金を借り入れるのとどちらが良いかは比較して検討するべきかと思います。
また、大きな病気等をすると、借り換え先で団體信用生命保険への加入が難しくなることがあるので、できれば健康なうちに借り換えを検討するのが望ましいとも言えます。
借り換えと金利の選択について
借り換えで金利によるメリットを受けるには、現(xiàn)在借りている金利よりも低い金利の住宅ローンに借り換える方法と、先を見(jiàn)越して低金利の今のうちに変動(dòng)金利から固定金利に借り換える方法があります。
意外と知られていませんが、「フラット35」では返済期間が21年以上の場(chǎng)合と20年以下では金利が違います。また、金利の高い時(shí)の「フラット35」から金利が低い時(shí)の「フラット35」への借り換えも可能です。
| 【フラット35】金利情報(bào) ※2024年2月現(xiàn)在 | ||
|---|---|---|
| 返済期間 | 15年~20年 | 21年~35年 |
| 金利の範(fàn)囲 | 年1.340%~年2.990% | 年1.820%~年3.470% |
| 最頻金利 | 年1.340% | 年1.820% |
※住宅金融支援機(jī)構(gòu)「フラット35」HP
| 金利の切り替え | 借り換えるメリット、借り換えに向いている方 |
|---|---|
| 固定→固定 | 金利が下がる局面で、より金利の低いローンに借り換えて、月々の返済負(fù)擔(dān)を減らしたい方。 |
| 変動(dòng)→固定 | 金利が上がる局面で、金利が上がるリスクを抑えたい方。 |
| 固定→変動(dòng) | しばらく金利が低い局面が続くと想定される場(chǎng)合、低金利の恩恵を受けたい方。 こまめに金利のチェックができる方。 |
| 変動(dòng)→変動(dòng) | 殘りの返済期間が短い場(chǎng)合(金利の予測(cè)がつきやすい) 住宅ローンの返済以外の家計(jì)に余裕があり、金利変動(dòng)のリスクに対処できる方。 |
固定金利は変動(dòng)金利に先んじて上昇することが多いので、変動(dòng)金利が上がり始めてから固定金利へ借り換えるのでは、借り換えのメリットが少なくなることがあります。
固定金利へ借り換える場(chǎng)合は、今後のライフプランと照らし合わせ、子どもの教育費(fèi)等があと10年で終わるような場(chǎng)合には10年固定、5年後まで共働きができず収入が減るということが分かっている場(chǎng)合には5年固定にするなど、金利の変動(dòng)リスクを最小に抑えられるようにしましょう。
借り換えと住宅ローン減稅(住宅借入金等特別控除)
住宅ローン減稅の対象となる住宅ローン等は住宅の新築、取得または増改築等のための借入金であることが前提です。したがって、借り換えは、以前の住宅ローンを完済するための借り入れであり、厳密には住宅ローン減稅の対象であるとは言えません。しかし、以下の要件を満たす場(chǎng)合には、借り換えローンも住宅ローン減稅の対象となります。
- 新しい住宅ローン等が當(dāng)初の住宅ローン等の返済のためのものであることが明らかであること。
- 新しい住宅ローン等が10年以上の償還期間であることなど、住宅ローン減稅の対象となる要件に當(dāng)てはまること。
住宅の取得等の際に償還期間が10年未満のつなぎ融資を受け、その後に償還期間が10年以上となる住宅ローン等に借り換えた場(chǎng)合も同様です。
住宅ローン控除を受けることができる年數(shù)は、住み始めてから一定期間であり、住宅ローン等の借り換えによって延長(zhǎng)されることはありませんので、注意が必要です。
借り換え後の住宅ローン減稅の対象となる年末殘高は以下のようになります。
- A…借り換え前の住宅ローン等の殘高
- B…新たに借り換えた住宅ローン等の金額
- C…借り換えた後の住宅ローン等の年末殘高
まとめ
借り換えは住宅ローン見(jiàn)直しの一つであり、市場(chǎng)環(huán)境や金利、ライフプラン(特に教育費(fèi)や老後の資金の準(zhǔn)備など)などの変化を受けて、自分に合ったタイミングを見(jiàn)つけることが大切です。
そのためには、かかる諸費(fèi)用などさまざまな観點(diǎn)から具體化し、どれだけ効果的かどうかを正しく見(jiàn)極めてから行いましょう。
執(zhí)筆者
山田健介
FPplants株式會(huì)社 代表取締役社長(zhǎng)
住宅メーカーから金融機(jī)関を経て「お客さまにお金の正しい知識(shí)や情報(bào)をお伝えしたい」という思いからFPによるサービスを行う會(huì)社を設(shè)立。現(xiàn)在は全國(guó)のFPを教育する傍ら、執(zhí)筆、セミナーを行う。特にライフプラン作成、住宅、保険に関する相談を得意とする。
※掲載の情報(bào)は2024年2月現(xiàn)在のものです。內(nèi)容は変わる場(chǎng)合がございますので、ご了承ください。








