泥湯溫泉 奧山旅館
白濁の湯は、天狗の湯
乙女のために濁した湯をまとう

紅葉の季節(jié)、すそ野に向けてゆったりと木々を染めていく高松岳、小安岳、山伏岳の三山。その山あいにたたずむ4軒の宿が、泥湯溫泉。奧羽山脈の懐に古くから湯治場(chǎng)として栄えてきた溫泉には、この地に隠れ住んだといわれる天狗の伝説がある。
その昔、ある乙女が病に苦しみ、體に効くといわれる溫泉に浸かりたいと願(yuàn)っていた。しかし、あまりにも湯の色が透明なため、恥ずかしさのあまり浸かることができずにいた。そこに天狗が現(xiàn)れ、透明な湯を米のとぎ汁のように白く濁してくれた。乙女は喜んで溫泉に浸かり、重い病も快復(fù)した……。
そんな伝説が伝えるように、泥湯溫泉は周囲の緑に映える白濁の湯。足をそっと入れれば白さに紛れ、隠れてしまうのは天狗の優(yōu)しさか。やわらかな湯質(zhì)と心地よい白さに、しばし時(shí)を忘れる。緑の木々に包まれて見(jiàn)渡せば、川原毛地獄へつながる白い山肌に、蒸気を上げる小地獄……。特異な自然のなかで語(yǔ)られる伝説は、心までしっとりと潤(rùn)してくれる。
rakra2007年10月號(hào)掲載
2007年9月頃撮影
泥湯溫泉 奧山旅館
秋田県湯沢市高松字泥湯沢
TEL 0183-79-3021
● 日帰り入浴時(shí)間/10:00~17:00
● 日帰り入浴料/500円
● 宿泊/9,600円~(1泊2食)
● アクセス/秋田自動(dòng)車道湯沢ICから約35キロ※冬季國(guó)道398號(hào)線と秋ノ宮小安峽溫泉線は通行止め。
ロイヤルシティ八幡平リゾートより約170km
泥湯溫泉は奧山旅館、小椋旅館、豊明館、民宿中山荘の4軒。煮えたぎった泥が宿近くに噴出。
女性用露天風(fēng)呂に、この夏から設(shè)けられた泥パックの湯。堆積した泥を體につければ、肌がすべすべに。
天狗が隠れ住んだという天狗巖や天狗のお面が祀られている泥湯薬師寺神社を背景に湯があふれる。近くには、三途川渓谷や草木一本生えない川原毛地獄なども。
旅館正面の売店にて、ラムネは1本150円。












