～宮城蔵王からこんにちは～　「　巡りくる 3.11　」

　　　　　　　　その29「　巡りくる  3.11　」

　みなさま、こんにちは。
　彌生３月を迎えました。
　３月に入ると、東日本大震災(zāi)関連の番組や、記事などを聞いたり見たりする機(jī)會が多くなりました。
　あれから８年になります。

　このお雛様は、仙臺の我が家の玄関に飾ってあるものです。
　１０年以上前に、秋田に旅した際にお土産に購入しました。
　１２ヶ月分を一度に購入したので、毎月取り替えて楽しむことができます。
　８年前のあの日も玄関に飾ってありました。
　そして、東日本大震災(zāi)が発生。
　家の中で、ゴチャゴチャになっていない場所はありません。
　玄関も例外ではなく、いろいろなものが散亂し、ドアも開けられません。
　ライフラインが全てストップした中で、寒さに震えながら、少しづつ少しづつ片付けました。
　その中で、このお雛様もやっとこれだけ見つけることができました。
　１本のぼんぼりだけが、どうしても見つけられませんでした。
　それ以來毎年、３月になって、このぼんぼりの足りないお雛様を飾ると、被災(zāi)當(dāng)日のことがまざまざと蘇って來ます。

　我が家では、家屋は一部損壊の判定で、なんとか自力で直しました。
　幸いなことに、人的被害はなく、家族全員無事でした。
　幸いなことであり、ありがたいことだと、今でも心からそう思います。


　

　宮城県の沿岸部福島県境に、津波の被害の大きかった山元町という町があります。
　數(shù)年前から、いちごハウスが整備されて、観光客で賑わっているという話を聞いたので、家族で行ってみました。　
　山元いちご農(nóng)園というところです。

　
　いちご農(nóng)園が近づくにつれ、そのあたりの道路を通るほとんどの車が、同じ場所へ向かっていました。
　開園時間から間もなく到著したはずでが、広い駐車場は、ほとんど満車。
　受付は長蛇の列。
　いちご農(nóng)園は大きな賑わいをみせていました。
　たくさんのハウスが並び、観光客のみなさんは、真っ赤に実ったいちごをつまんでは、楽しそうに美味しそうに、口に運(yùn)んでいました。
　震災(zāi)発生から８年、復(fù)興が終了したとはまだまだ言えませんが、各被災(zāi)地では復(fù)興への道を、力強(qiáng)く確実に歩んでいるようです。
　被災(zāi)地でたくさんの方が頑張っている姿を目にすると、復(fù)興への底力を?qū)g感します。
　その底力が、たくさんの人々を引き寄せるのでしょう。

　　　　　　　　　　　　
　以前、仙臺から南に位置する地域を「仙南」と呼ぶことをお伝えしました。
　山元町も仙南地方です。
　蔵王からいちご農(nóng)園までの行き帰りにも蔵王が見えるはず。
　確かにいろんな場所から見えました。
　この寫真は、途中の「角田市」というところから見えた蔵王です。
　蔵王の山々が空中に浮かんでいるように見えます。
　とても幻想的でした。

　蔵王に居を構(gòu)えてから、私は仙臺にいる時も、意識せずに蔵王の姿を探していることが多々あります。
　私の住む地域からは、時折り仙臺の市街地越しに美しい蔵王が顔を見せてくれることがあり、寫真を撮らずにはいられない瞬間です。
　これは、3.11を間近に控えたある日に撮影した１枚です。
　蔵王の山々は、実に悠然と、泰然と人々を見守っていてくれているように見えます。

　
　東日本大震災(zāi)から８年。その後もたくさんの災(zāi)害が全國各地で発生しました。
　被災(zāi)程度の大きさにかかわらず、時は誰にでも等しく訪れます。
　來年もそのまた來年も、3.11はまた必ず巡りくる。
　そのたびに、與えられた生を當(dāng)たり前ととらえるのではなく、感謝の気持ちで大事に生きていかねば、とその都度思うことになるのでしょう。


※山元いちご農(nóng)園　當(dāng)リゾートより約39ｋｍ
（寫真は平成31年3月撮影）