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【あそ通信】特集手仕事探訪?金継ぎ①

更新日：2019年04月18日
カテゴリ：自然観察

特集手仕事探訪　金継ぎ?一鬼幸恵さん①

室町時代から伝わる　日本獨自の修繕技法

　陶蕓や木工、製菓、裁縫…。阿蘇やその近辺には手仕事を楽しみながら暮らしている方が大勢います。
その現場を訪ねて、もの作りの心を學ぶ新企畫。
初回のテーマは日本古來の器の修繕技法、金継ぎです。

　愛著のある茶碗や皿が割れたり欠けたりしたときに、新しく買い替える以外の手段があります。それが金継ぎです。

　日本では縄文時代から漆や土で土器の修復が行なわれてきたといわれています。
金継ぎは、割れた破片や欠けを漆（うるし）で継いで、そこからさらに金や銀、錫（すず）といった金屬粉で裝飾する日本獨自の修繕技法です。

プロダクトとは異なり、同じものを入手することが難しい作家ものの器。
萬が一割れてしまっても、金継ぎすれば長く使うことができます

　金継ぎは室町時代に始まり、茶の湯文化が花開く安土?桃山時代に茶道の世界を中心に広まりました。
ただ修復するだけでなく、傷の痕跡を〝美?と捉えて獨特の風合いに昇華させ、唯一無二の器を生み出す。
安易に物を捨てずに再生させるという點と、わび?さびを重んじる茶の湯の美學に通じるものがあったことが、普及の後押しとなったのではないでしょうか。

　一鬼幸恵さんも、そんな金継ぎに魅了された一人です。もともと北海道?小樽のガラス工房で経験を積んだガラス作家だった一鬼さん。
「ガラスの修繕方法として出合ったのが金継ぎでした」と話します。