【あそ通信】御田植神幸式
- 更新日:2017年12月07日
- カテゴリ:歴史
【あそ通信】
御田植神幸式
五穀豊穣を祈って歩く
阿蘇神社最大の神事
7月28日(金)、阿蘇市の阿蘇神社で秋の豊作を祈願する「御田植神幸式」が行われました。阿蘇を開拓し、農耕を広めたと伝わる阿蘇大明神の神徳をたたえ、その年の豊作を祈る神事です。1982年に「阿蘇の農耕祭事」の一つとして、國の重要無形民俗文化財に指定されています。
御田植神幸式は〝おんだ祭?とも呼ばれ、阿蘇神社の年中行事中最も規模が大きく、一日がかりで行われます。神様が乗っているといわれる4基の神輿を中心に、田男、田女、牛頭などの農耕に関する人形を掲げる人、宮司など、約200人が行列となって神社周辺の青田の中を練り歩き、稲の育ち具合を神様に見ていただきます。
〝田植え?では、御田植神幸式のために特別に栽培された神事用の苗が用いられます
午前11時30分、阿蘇神社の神幸門が開き、行列を案內する猿田彥が姿を見せると、観客か歓聲が上がります。神様の食事を頭上に掲げて運ぶ「宇奈利(うなり)」と呼ばれる白裝束の女性たちが田歌に合わせてしずしずと歩く様は田んぼの緑に映えて幻想的で、多くの寫真愛好家たちが全國から撮影のために訪れるほどの人気です。
田んぼの中をしずしず歩く宇奈利
今年は快晴で、最高気溫は33度。真夏の太陽が照りつける中、5時間ほどをかけて神幸します。道中、2カ所の御仮屋(休憩所)と帰著後の阿蘇神社では観客が神輿に稲を投げる〝田植え?神事があり、大いに盛り上がります。屋根に乗った稲の量が多いほどその年は豊作になるという言い伝えがあり、子どもも大人も一所懸命に稲を投げる姿が見られました。
御田植神幸式は毎年7月28日の開催です。來年は、カメラを片手に豊作祈願に出かけてみませんか?
(データ)
御田植神幸式/2017年7月撮影
☎︎ 0967-22-0064(阿蘇神社)
アクセス
ロイヤルシティ阿蘇一の宮リゾートから約3.6km、車で約7分