世界中でここにしかない可憐な白い花-えびの高原「ノカイドウ」自生地
- 更新日:2014年05月15日
- カテゴリ:自然観察
霧島市のお隣、宮崎県えびの高原。
ここは標高が1,000mくらいあるので、ちょっとした山の頂くらいの高さです。
これからの季節、里の方では見られない山の花達が、咲き誇ってきます。
えびの高原でしか自生していない小さな白い花「ノカイドウ」が
満開を迎えていました。

えびの高原エコミュージアムセンターに車を停めて歩くこと200m、付近の小川沿いを散策すると、つつじヶ丘という場所の近くに比較的容易に見ることが出來ます。
その木は霧島の固有種で世界中で
えびの高原にしかありません。
明治43年に発見された「ノカイドウ」は、
日本の植物學の父と呼ばれた牧野富太郎氏が同年命名しました。
大正12年、ノカイドウ自生地として、
國の天然記念物に指定されました。
現在は、環境省のレッドデータブックに日本の絶滅の恐れがある
野生生物として絶滅危懼類として入っています。
昔はここの高原內に500株ほどが自生していたそうですが、現在は250株程度に減っています。
野生の鹿による食害や盜掘などからの保護の目的で周りをフェンスで囲まれています。
樹高は、3mから5m程度の常緑広葉樹で、
2~3cm程度の小さな白い花を沢山付けます。
蕾は赤い花弁に包まれていますが
開くと純白になります。
5月の連休の頃には赤いつぼみが飾り、連休過ぎに白い花を枝いっぱいに咲かせます。
しかも、咲いている時期は10日間ほどで、なかなか見ることができません。
世界でここにしかない
「ノカイドウ」の花に癒されながら、
この霧島の自然保護を強く感じました。


■撮影年月日/全て平成26年5月撮影
えびの高原(えびのエコミュージアムセンター)
宮崎県えびの市末永1495-5
電話0984-33-3002
■交通アクセス/ロイヤルシティ霧島 妙見臺より約37㎞(車で約56分)








