夫婦イチョウが見つめた千年の時へ誘う ― 霧島市福山町宮浦宮
- 更新日:2011年12月22日
- カテゴリ:歴史
霧島市福山町の浜辺に面した宮浦宮(みやのうらぐう)の境內(nèi)には2本のイチョウの大木があります。ほぼ同じ大きさの木が杜殿の左右に向かい合う姿で立っているので夫婦銀杏と言われ、その幹は周囲約7.5メートル、高さ約38メートル、樹齢は千年を超えると言われる鹿児島県第1位のイチョウです。
宮浦宮は、平安中期には既に建立されており、大隅五杜の一つに數(shù)えられています。このイチョウは、ここが神武天皇東征前の仮の宮居で、お船出の地であったことを記念して植えられたものであるとの言い伝えがあり、県指定の天然記念物にもなっています。


その姿は境內(nèi)を覆わんばかりに枝を広げ、千年もの長い間繰り返す臺風にも耐えてきました。また、西南の役では艦砲射撃により損傷を受けたものの、今日にその威容を殘しています。春には若芽を吹き、夏には暑い陽射を覆い、涼風を吹き流している姿は、神武天皇が大和入りのお船出の場に相応しい佇まいなのかもしれませんね。


二本の大イチョウは周囲で繰り広げられる全ての出來事や歴史を淡々と受け入れながら時を経てきました。境內(nèi)から海へ目をやると、神武天皇がお船出をされたとする風景が見えるようでした。
お正月の初詣は霧島神宮、鹿児島神宮、そして宮浦宮の三社參りに挑戦してみては。

宮浦宮(みやのうらぐう)
霧島市福山町福山2437
■交通アクセス ロイヤルシティ霧島妙見臺より約19㎞(車で約29分)
■上記の寫真はすべて平成23年12月に撮影されたものです。









