牡蠣の伝道師は炭火の如く熱い人だった‐霧島市國分「かき小屋 匠ちゃん」
- 更新日:2016年03月03日
- カテゴリ:周辺情報(bào)

牡蠣(かき)で有名な広島県や福岡県の糸島などでは、
冬になると海沿いに「かき小屋」なるものが期間限定でオープンします。
とれたての牡蠣をその場の炭火で焼いて楽しむ、
いわば牡蠣などシーフードのバーベキュー小屋とでも言いましょうか…。
霧島市にも本場のかき小屋に負(fù)けないくらい美味しいお店が2015年2月、霧島市國分川內(nèi)の田んぼの中にオープンしました。
そこで、
オープンして一年経った
「かき小屋匠ちゃん」へ
出掛けてみました。
ここのお店は、
鹿児島県初のかき小屋として、また牡蠣は生食で食べられる數(shù)少ない海域を厳選し、
牡蠣の安心安全が確認(rèn)できた所の牡蠣だけを提供しています。
日本オイスター協(xié)會が認(rèn)定する、
「安全な牡蠣を美味しく楽しく提供する」スペシャリストで、
オイスターマイスターという牡蠣の資格をもつ「かき小屋匠ちゃん」のオーナー田中匠一郎さん。
「本物の生食用のみで勝負(fù)する國內(nèi)では數(shù)少ないお店。そのこだわりの牡蠣をご堪能して下さい。」と胸を張ります。
その牡蠣へのこだわりはかなりのもの。
一年中食べられるよう旬の牡蠣を、
日本各産地の異なる様々な種類の生食用の牡蠣を、
焼きや生で提供してくれます。
牡蠣以外にも海鮮メニューをはじめ、
居酒屋メニューやステーキなどの肉メニューも充実。




メインの海鮮セットに鯵の開きと牡蠣釜飯を 追加。
なぜか和牛ホルモンも…。 牡蠣のみならず、
全ての食材はオーナー自ら厳選したものを 提供しているそうです。
かき小屋で焼けば、バ ーベキュー気分でお隣さんとも思わずニッコリ!

訪れたこの日、
提供されたのは、九州のカキ決定戦でグランプリを受賞した
五島列島の山田さんの牡蠣でした。
店主が自ら生産現(xiàn)場に赴き、吟味した極上の牡蠣を用意してくれるこだわりようです。
「かき小屋匠ちゃん」オーナーの田中さんが「もうすぐ、こんな牡蠣が食べられるようになるんですよ」と一枚のビラを見せてくれました。そこには“シカメ”と書かれていました。“シカメ”とは「シカメカキ」とのこと。
「シカメカキ」には數(shù)奇な歴史があります。第二次大戦終戦直後にさかのぼります。
アメリカでの牡蠣の食文化は歴史は長く、世界一牡蠣を食べる國と云われるほどです。
その頃のアメリカでは、亂獲や冷害などで牡蠣が足りなくなっていました。
アメリカの統(tǒng)制下だった
日本に対し、GHQ司令官の
マッカーサーは「日本のカキをアメリカへ送れ」という指令を出しました。
そこで、いろんな産地の牡蠣が試される中、熊本県産の小ぶりな「シカメカキ」が人気を博しアメリカ市場に出回りました。
當(dāng)時(shí)「シカメカキ」は「西方の寶石」「カキの女王」「幻のカキ」などと呼ばれるほどになりました。一方、日本國內(nèi)では小型の「シカメカキ」の人気は出ず、國內(nèi)用に養(yǎng)殖される機(jī)會もないまま、熊本県のカキ養(yǎng)殖業(yè)界は衰退し、アメリカへの輸出も完全になくなりました。
それから數(shù)十年、2005年から、熊本県をあげての「シカメカキ」を見直そうと、プロジェクトがはじまりました。
そして、2016年2月、熊本有明産の牡蠣でありながらアメリカのブランド牡蠣として、運(yùn)命をたどった牡蠣、「シカメカキ」が史上初、全國初出荷になるそうです。
もちろん、ここ「かき小屋匠ちゃん」でも2月下旬から 頂くことが出來ます。
春先からが旬の「シカメカキ」また食べにこよ~っと!
オーナーの田中さんらは牡蠣だけではなく、お店で出されるすべての食材に「本當(dāng)に美味しいモノを…」との知識と哲學(xué)が感じられました。
その思いは牡蠣をジュウジュウいわせる炭火のごとく熱い人でした。

【かき小屋 匠ちゃん】
霧島市國分川內(nèi)513-1
お問合せ 電話 0995-73-8879
※高千穂リゾートランドより約23㎞
※寫真はすべて平成28年2月撮影








