第11回：名脇役

第11回：名脇役

八幡平リゾート周辺の風景を紹介するとき、どうしてもすぐ巖手山の絵を入れがちです。確かに巖手山はここの風景の主役だとは思うのですが、巖手山以外の山の風景もとても素晴らしいと思います。

＜八幡平リゾート遠景(6月13日撮影)＞

上の寫真は、以前に紹介した上坊牧野の一本桜のある通りから少し入ったところから撮影した八幡平リゾートの風景です。寫真左側に巖手山の裾野の端が寫っています。その右側の山々は松川溫泉郷などがある方向の山々です。寫真右側に小さく白い四角形がありますが、あれは八幡平リゾートの看板で、看板の寫っている森の中に八幡平リゾートがあります。この寫真から少し右に降って撮った寫真が次の寫真です。

＜八幡平方面の山々(6月13日撮影)＞

こちらの寫真では八幡平の山々が寫っています。さらに右側を向くと安比高原方面の山が見えます。

＜安比高原方面の山々(6月13日撮影)＞

さらに右側を向くと、遠くに七時雨山が見えてきます。

＜左側が御月山などの山で霞んでいますが、さらに奧の右側が七時雨山です(6月13日撮影)＞

小さい寫真ではこのパノラマをなかなか伝えられないですが、どの山もなだらかで伸びやかな裾野の広さを感じさせます。手前の大きく広がる牧草地と相まって、山というより丘陵地帯のような雰囲気を感じさせ、とても好きです。

自分自身東北の山々の風景というのはあまり知らないので、東北にはこのような風景が他にあるのかどうかよくわかりません。埼玉で育ち、靜岡や愛知に住んでいましたし、関東から中部に掛けては色々と出かけることもありましたが、向こうでこういう風景は見たことがないです。日本アルプスを含め、向こうの山々は勾配がきつく、もっと山同士が密集したような感じになるため、こういう風景にはならないです。これらの寫真の山々の中にも所々牧草地がありますが、結局山の勾配が緩いから牧草地が作れるんだろうなと思います。勾配がきつければ牛もトラクターも転がり落ちてしまうでしょうから。

巖手山みたいな火山系の獨立峰は日本各地にあるため、ちょっと似通った風景にもなるのですが、八幡平方面から安比方面の風景の方がこの辺り獨特だと思いますし、ちょっと日本離れしているように感じます。どうしても脇役になってしまうんですが、巖手山より価値のある風景なんじゃないかと思ったりします。