スペイン坂 －異國文化が育てた渋谷カルチャーの発信地－
地図にもその名が載る大きな坂から、路地裏の名も無き坂まで。渋谷駅界隈には、多くの坂が存在します。
中でも、渋谷という街の個性を色濃く反映する坂のひとつ、スペイン坂。
その特徴的な名前は、昭和50年、當(dāng)時まだ無名だったこの坂に店を構(gòu)えていた、スペイン風(fēng)喫茶店のオーナーによって命名されたと言われています。それに呼応するように、以後スペイン坂沿いには、歐州風(fēng)の外観のカフェやショップが、數(shù)多く軒を並べるように。
気付けば辺りは異國情緒あふれる街並みへと変身し、そこから多くの文化が生み出されたのです。
その名殘りは、今も健在。イタリアの街角にあるバールのような雰囲気の老舗カフェ＆バー『人間関係』や、坂の頂上に立地する?yún)g館系映畫館『シネマライズ』など。
様々な文化の発信地として、一人のカフェオーナーが提案した『スペイン坂』という名前が、今も渋谷の街に彩りを與え続けているのです。
- 異國情緒あふれるスペイン坂
- 坂の途中にある小さな石の標(biāo)識
- レンガ敷きの階段の先にあるのが『シネマライズ』
さくら通り －日本古來の自然美とIT産業(yè)が共存する－
渋谷駅西口から國道246號線を渡った一帯には、『桜丘(さくらがおか)』という地域が存在します。その名の通り、數(shù)多くの桜が植えられているこのエリア。中でもメインストリートとして親しまれる坂、通稱『さくら通り』は、知る人ぞ知る美しい桜並木として、多くの人々を魅了しています。夜にはライトアップも施され、『渋谷さくらフェスタ』という名のイベントも開催。
何かと忙しい渋谷という街の中で、新しい季節(jié)の息吹を感じられ、一時の癒しと日本らしい春が楽しめるスポットとして、多くの人々から愛されています。その一方で、少し裏手にはインフォスタワーやセルリアンタワーなどのオフィスビルも數(shù)多く存在。IT産業(yè)黎明期 (れいめいき)には“ビットバレー”とも呼ばれた、國內(nèi)IT業(yè)界の中樞としての側(cè)面も。そんな渋谷區(qū)桜丘町(さくらがおかちょう)にある『さくら通り』もまた、今の渋谷を象徴する坂といえるでしょう。
『侘び?寂び』を愛する昔ながらの日本の心と、常に進(jìn)化し続けるITビジネスパーソンが共存する、新舊文化の交錯地點なのです。
- 『さくら通り』の名の通り、道沿いには桜の木が
- 坂の入り口にある看板
- 坂の頂上から通りを望む
宮益坂 －日本古來の下町伝統(tǒng)文化が息づく－
副都心線の出入り口方面でもある渋谷駅東口側(cè)には、もうひとつ渋谷を代表する坂があります。
それは、宮益坂(みやますざか)。江戸時代には、富士山を望む坂『富士見坂』とも呼ばれていたこの坂一帯には、古くより商人町が形成されていました。今もその面影は脈々と受け継がれ、一般に抱かれる渋谷の街のイメージとは異なる、落ち著きある雰囲気をかもし出しています。
なかでも象徴的な場所が、駅から坂を上る左手に位置する、宮益御嶽神社(みやますみたけじんじゃ)。宮益坂から境內(nèi)へと向かう參道に入れば、明らかにその『空気感』が変わる瞬間を感じることが出來るはず。室町時代初期に創(chuàng)建された由緒ある神社だけに、その風(fēng)格は別格です。毎年9月には例大祭も開催。法被姿の男たちが神輿を擔(dān)いで街を練り歩く姿は、渋谷住民なら誰でも知っている、夏の風(fēng)物詩となっています。
渋谷という街の先進(jìn)性に、古くから伝わる商人町の落ち著きある暮らし。さらには、宮益御嶽神社を中心とする、日本古來の伝統(tǒng)文化までが根付く宮益坂。
皆さんが知らない『ゆとりと風(fēng)情のある街、渋谷』が、ここには今も息づいているのです。
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- ケヤキが植えられた宮益坂の並木道
- 坂の途中にある宮益御嶽神社
- 歩道の植え込みには所々で花壇も
- 宮益坂下交差點近くの看板
取材メモ
