ハイエンドなイタリアのインテリアデザインが放つ魅力とは?
モダンデザインを価値の基軸とし、より良い空間、豊かな人生を提案する
東京?南青山のインテリアショップ〈エ インテリアズ〉にお話を伺いました。
古くは14世紀(jì)のルネサンスにさかのぼり、美と蕓術(shù)を先導(dǎo)する存在であり続けてきたイタリア。家具や內(nèi)裝の分野においても、ひときわ存在感を放っているのがイタリアのデザインです。
「インテリアに対して、機能だけでなくデザインという価値を見いだしたのは歴史上でイタリアが最初でした」と語るのは株式會社インテリアズの取締役、磯飛佳花さん。20世紀(jì)中頃にはイタリアモダンを代表する建築家のジオ ポンティやデザイナーのヴィコ マジストレッティらが活躍し、今日のイタリアデザインを確立していったと言います。
そして、優(yōu)れたデザインを陰で支えているのが職人らの高い技術(shù)です。多くの場合、イタリアのクラフトマンシップは祖父の代から父の代へ、そして子の代へと継承されていきます。職人を目指す者は10代という若い時期から専門の學(xué)校へ通い始め、高い技術(shù)を身に付けていくのだそうです。
「一般的な家庭や若い単身者でも、間に合わせではない上質(zhì)な家具を丁寧に使って暮らしているのがイタリア人の特長ですね」と磯飛さん。幼い頃から質(zhì)の良いものに囲まれて成長してきているためか、ものの良し悪しを見極める眼が養(yǎng)われているのかもしれません。ブランドの名前ではなく、本當(dāng)に上質(zhì)でデザインに優(yōu)れているかどうかが、彼らのもの選びの基準(zhǔn)です。
また、家で過ごす時間をとても大切に考えていることも、居心地のいい空間づくりと無関係ではなさそうです。彼らは職場や學(xué)校の休憩時間になると自宅に帰り、家族で晝食をとるのが日常的だそう。定時になると仕事を切り上げてサッと家に帰り、趣味を楽しんだり、家族や友人とのおしゃべりに興じたりする毎日を送っています。
人生を楽しみ、暮らしを味わい、家族を大切にするイタリア人。彼らの生み出すインテリアデザインの魅力を、〈エ インテリアズ〉が扱う4つのブランドを通じてご紹介します。
ボッフィ
イタリアでは、キッチンは住宅設(shè)備というよりも家具の一つと考えられています。一般的に、住宅にキッチンは付屬しておらず、買い手や借り手自身が気に入ったものを持ち込むことがほとんどなのだとか。
Boffiは1934年ピエロ ボッフィにより設(shè)立された、イタリア最高峰のキッチンメーカーです。その特長は、ディテールまでこだわり抜いたデザイン。鏡面仕上げのキッチン扉の場合、內(nèi)側(cè)も外側(cè)と同様に5重の鏡面塗裝を施し、長期間にわたるすばらしい光沢と傷のつきにくさを?qū)g現(xiàn)しています。
天板やキッチン扉はさまざまなタイプが用意されていますが、珍しいグレーの大理石を天板に用いたタイプがひときわ目を引きます。
イタリアの家具産業(yè)の中心地であるブリアンツァ地區(qū)に広大な工場を構(gòu)え、最新の技術(shù)とクラフトマンシップの融合のもと生産。特注などのニーズにもきめ細(xì)かく応えることができます。
外側(cè)と同じく、內(nèi)側(cè)にも鏡面塗裝を施した引き出し部分。見えないところにクラフトマンの矜持が映し出される
グレーの大理石を天板やシンクに使用したキッチン。細(xì)部にまでデザインのこだわりが光る
デ パドヴァ
マダレーナ デ パドヴァとフェルナンド デ パドヴァ夫妻によって1956年に創(chuàng)業(yè)したDePadovaは、北歐やアメリカからの輸入家具とオブジェを扱うセレクトショップからスタートしました。斬新で洗練されたコーディネーションは瞬く間に話題をさらい、當(dāng)時のイタリア上流階級の暮らしをがらりと変えてしまうほどだったそうです。
その後、世界的なデザイナーであるヴィコ マジストレッティらとともに製品を開発し、ソファや椅子を中心とする家具のメーカーへと発展しました。以降も世界各國のデザイナーを起用し、常に新しく洗練された生活様式を提案しています。日本人ではnendoの佐藤オオキ氏の作品もラインナップしています。
マダレーナのデザインに対する審美眼はずば抜けており、美しいものをつくるためには、わずかな手間も惜しみませんでした。彼女の亡き後、會社は子どもたちに継承。マダレーナの精神は今もDePadovaのものづくりに息づいています。
馬の鞍をイメージしてデザインされたインチーザのチェア。巨匠ヴィコ マジストレッティの作
「ちゃぶ臺」に発想を得たサイドテーブルは、nendoのデザイン。トップを取り外して付け替え、高さを変えることができる
ポロ
老舗メーカーPorroは、イタリアの高品位家具の発祥地であるブリアンツァで1925年に設(shè)立されました。メインの収納家具コレクションに加え、ベッドやテーブル、チェア、照明など、幅広い家具を手掛けています。
大きな特長は収納家具の概念をくつがえすデザイン性の高さ。世界中で活躍しているデザイナーとのコラボレーションは、これまでに無かった畫期的かつ美しい収納家具を提案しています。
また、ヒンジ、ねじ、レールなど収納家具に欠かせないパーツを自社で開発してパテントを取得していることも特長。これらのパーツを外側(cè)から見せない工夫が、デザインの完成度をさらに高めています。さらに、18種類もの面材のバリエーションをもち、多様なインテリア空間にコーディネートできます。
シンプルで潔いデザインほど、素材の質(zhì)感やディテールがものを言う。それを體現(xiàn)するメーカーです。
美しさだけでなく、ユニークな開閉方式をデザインしたギャラリーキャビネット。扉が上下にスライドすると、背面から光を浴びた食器が登場する
ブティックのような空間を作り出すポロの収納。シューズやドレスを照明が美しく照らし出す
サルバトーリ
石材の表面をデザイン加工し、壁面を彩るパネルとして提供しているSALVATORI。採石場として名高いイタリアトスカーナ地方のピエトラサンタで、1940年代後半に創(chuàng)業(yè)しました。
古代建築でも使われてきた大理石や自然石を現(xiàn)代の生活に合わせてデザイン。繊細(xì)な表現(xiàn)を可能にする石材加工技術(shù)の高さは、世界各國の著名建築家やデザイナーから支持され続けています。
繊細(xì)な凹凸は、自然の光や照明の光を受けるとさらに豊かな表情を見せます。二つとして同じ模様がないという石ならではの特長で壁面を飾ることで、唯一無二の価値が生まれると言えるでしょう。
99%リサイクル材を使った商品を開発?発表するなど、技術(shù)革新にも注力。工業(yè)デザイン界において権威のある國際的デザインアワード「コンパッソ ドーロ」を、石材メーカーで初めて受賞しました。
「バンブー」と名付けられたデザインは、日本の竹から著想したもの。陰影のある表面は、獨自の刃型を作ることから創(chuàng)造される
壁材の他、透明感のある素材を使った石のランプシェードも手がけている
上質(zhì)なイタリアのインテリアに共通するのは、デザイナーの仕事が成し得る美と機能の両立、そして細(xì)部まで妥協(xié)を許さないクラフトマンのこだわりです。また、石や木、革など、自然の素材を選び抜き、惜しみなく用いていることも、アイデンティティーと言えます。手入れをしながら家族とともに歳月を重ねていけば、きっと味わいと愛著が増していくことでしょう。
例えば家族の誕生日や新築の記念日などに、一生付き合えるこだわりのデザインを選び、住まいに取り入れてみませんか。
è interiors〈エ インテリアズ〉
住所/東京都港區(qū)南青山4-22-5
TEL/03-6447-1451
営業(yè)時間/10:30~19:00
定休日/水?日
http://www.interiors-inc.jp/
イベント情報 in イタリア「ミラノデザインウィーク2018」
2018年4月17日(火)~22日(日)
各メーカー新作の発表展示會を開催します。
取材協(xié)力 è interiors〈エ インテリアズ〉
2018年1月現(xiàn)在の情報となります。